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【6月12日の香港市場】
2019.06.12 17:38
主要指数はそろって反落。ハンセン指数は5営業日ぶりに大幅反落し、前日比1.73%安の2万7308.46ポイントだった。中国企業指数(旧H株指数)は3日ぶりに下落し、1.18%安の1万494.78ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約16%減少し、概算で769億9800万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が21億9700万元、深セン経由は10億7300万元にそれぞれ減少した(注文ベース:買注文と売約定の差)。
米中交渉が決裂した場合、当初予定の25%よりはるかに高い追加関税率を3000億米ドル相当の中国製品に適用する可能性があるとトランプ大統領が発言。これにより米中摩擦懸念は再び強まり、前日の米国株市場は主要指数が小幅に反落したほか、本日の香港株市場もこうした流れに押され、軟調な地合いに終始した。ハンセン、中国企業の両指数は下げ幅を広げて大引け。ハンセン指数は一時500ポイント以上も下落し、再び2万7000ポイント割れが視野に入った。5月の中国のCPI(消費者物価指数)の伸び率が加速、PPI(生産者物価指数)の伸び率が鈍化し、金融緩和期待の後退、製造業の先行き不透明感が悪材料となった。
米中摩擦懸念を背景にハイテク関連株の多くが戻り売りに押された。舜宇光学科技(02382.HK)が6.04%安、瑞声科技(02018.HK)が3.44%安に沈み、ハンセン指数構成銘柄の下落率1、4位。大型IT株のテンセント(00700.HK)は2.08%安で、ハンセン指数の下落を主導した。半導体セクターがさえず、紫光科技(00365.HK)が4.59%安、中芯国際(00981.HK)が3.22%安。香港の短期金利急騰を受け、香港地場系の不動産株が軒並み売られた。九龍倉置業地産(01997.HK)が5.17%安、新世界発展(00017.HK)が4.74%安、新鴻基地産(00016.HK)が3.09%安に沈み、ハンセン指数の下落率上位に入った。5月の中国の新車販売台数が減少。これを受けて自動車セクターが振るわず、吉利汽車(00175.HK)が2.90安。長城汽車(02333.HK)は5月の販売台数が12%減少し、1.53%安に沈んだ。
一方で金相場上昇の期待感から金鉱株に資金が流入し、山東黄金(01787.HK)が5.86%高、招金砿業(01818.HK)が5.29%高。引き続き中国の財政出動期待が強く、中国能源建設(03996.HK)が3.26%高、中国中鉄(00390.HK)が2.89%高など、建設株の一角が堅調だった。(投資調査部・畦田)
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