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【6月10日の香港市場】
2019.06.10 17:37
主要指数は大幅に上昇。ハンセン指数は3日続伸し、前営業日比2.27%高の2万7578.64ポイントだった。中国企業指数(旧H株指数)は反発し、1.86%高の1万526.92ポイント。メインボードの売買代金は先週末(6日)比で37%増加し、概算で919億4800万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が14億7400万元、深セン経由は8億9900万元にそれぞれ増加した(注文ベース:買注文と売約定の差)。
端午節連休明けの香港株市場は幅広い銘柄が買い戻された。ハンセン、中国企業の両指数は前場で上げ幅を広げ、後場は高値圏で推移。ハンセン指数は終値ベースで6営業日ぶりに2万7000ポイントを回復した。米雇用統計の下振れを受けて米国の利下げ期待がさらに強まり、先週末の米国株市場はダウ平均が上昇。メキシコ製品への追加関税発動をトランプ米大統領が見送ると発言し、米国発の通商摩擦拡大への警戒感が後退したことも地合い改善につながった。
産油国の減産継続期待も加わり、原油安の一服感から大型石油株が買い戻された。中国海洋石油(00883.HK)が4.93%高、中国石油化工(00386.HK)が1.96%高、中国石油天然気(00857.HK)が1.63%高と、三大石油株が上昇。一部の米国政府高官が華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置の適用延期を求めていると伝わり、スマホ関連を含むハイテク株の多くが反発した。ファーウェイに部品を納入する舜宇光学科技(02382.HK)は6.80%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率2位。中興通訊(00763.HK)が7.23%高、高偉電子(01415.HK)が5.00%高、中国鉄塔(00788.HK)が1.57%高だった。
また、足下の株安を受けた値ごろ感をアナリストが指摘し、マカオのカジノ株が上昇。銀河娯楽(00027.HK)が7.15%高、サンズチャイナ(01928.HK)が6.72%高と買い進まれ、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1、3位に入った。5月の中国の輸出統計が上振れしたことから、輸出関連株のTCL電子(01070.HK)が5.04%高、中国国際コンテナ(02039.HK)が4.46%高、申洲国際(02313.HK)が3.91%高。
一方で金鉱株の一角が戻り売りに押され、招金砿業(01818.HK)が2.58%安、紫金砿業(02899.HK)が1.78%安だった。足元での競争力低下懸念から、自動車株の一角が下落。長城汽車(02333.HK)は主力のSUVで販売苦戦が伝えられており、2.01%安と振るわなかった。(投資調査部・畦田)
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