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【6月4日の中国本土市場】
2019.06.04 16:57
主要指数はいずれも下落。上海市場は4日続落し、上海総合指数が前日比0.96%安の2862.28ポイント、B株指数が0.75%安の281.77ポイント。深セン市場は深セン成分指数が5日続落し、1.22%安の8748.27ポイント。B株指数は続落し、1.58%安の918.72ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約12%減少し、概算で4224億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)と「深股通」(香港経由の深センA株投資)はいずれも買い越しが続いた。買越額はそれぞれ12億6900万元、3600万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。
中国人民銀行(中央銀行)は公開市場操作を通じ、900億元の流動性を吸収。小規模とはいえ、外部環境が悪化しているなかでの資金吸収は、金融緩和観測に水を差した。米中貿易摩擦の長期化懸念も引き続き重しとなり、本土市場は終日軟調に推移した。上海・深センの両市場はいずれも全体の8割近くの銘柄が下落。大型株で構成される上証50指数は0.79%安、中小企業板指数は1.45%安、創業板指数は0.86%安だった。
投資家のリスク回避姿勢を受け、幅広いセクターが売られた。特に昨日大きく上昇した物流・輸送サービスが利益確定売りで軟調。中国外運'A'(601598.SS)が7.46%安、徳邦物流(603056.SS)が6.03%安。ガラス・セメントなど建設資材も弱い。福莱特玻璃'A'(601865.SS)が5.63%安、華新セメント'A'(600801.SS)が4.98%安。食料品も総じてさえなかった。調味料大手の海天調味食品(603288.SS)が2.94%安、白酒最大手の茅台酒(600519.SS)が1.87%安だった。
一方、銀行・証券など金融株の下げ幅は限定的だった。特に大手銀行は小幅ながら逆行高となり、主要指数を下支えした。中国建設銀行'A'(601939.SS)が0.99%高、中国工商銀行'A'(601398.SS)が0.52%高。また、資産の逃避先として金への需要拡大を見込んで、産金株が続伸。赤峰黄金(600988.SS)が2.95%高、山東黄金'A'(600547.SS)が1.17%高だった。
そのほかでは、5G(第五世代移動通信)関連株が堅調。5G商用ライセンスが早ければ今週中に交付されると大手証券紙が報道し、材料視された。国脈科技(002093.SZ)がストップ高、烽火通信(600498.SS)が4.22%高、深南電路(002916.SZ)が1.19%高。ただ、昨日大幅高だった春興精工(002547.SZ)は利益確定売りで3.73%安に沈んだ。
上海・深センB株市場はいずれも全体の7割の銘柄が下落した。(投資調査部・李)
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