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【5月30日の中国本土市場】
2019.05.30 17:08
主要指数はいずれも下落。上海市場は上海総合指数が5日ぶりに小反落し、前日比0.30%安の2905.80ポイント。B株指数は反落し、0.73%安の289.26ポイント。深セン市場は深セン成分指数が続落し、0.74%安の8943.34ポイント。B株指数は4日ぶりに反落し、0.43%安の940.01ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約2%増加し、概算で4535億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は3億3800億元の買い越しに転じ、「深股通」(香港経由の深センA株投資)は7億900万元の売り越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。
米中貿易摩擦が長期化すれば、世界経済の減速を招きかねないとの懸念が強まり、リスク回避の売りを誘った。軟調な地合いのなか、上海総合指数は終日マイナス圏で推移。ただ、中国人民銀行(中央銀行)が流動性供給を続けているほか、「滬股通」も小幅ながら買い越しに転じたことが支えとなり、下げ幅は限定的だった。上海・深センの両市場はそれぞれ全体の6割半、7割の銘柄が下落。大型株で構成される上証50指数は0.46%安、中小企業板指数は0.59%安、創業板指数が0.84%安だった。
セクター別では、ITや半導体などハイテク株が特に軟調。米中摩擦がハイテク分野で長期化する様相を呈し、嫌気された。特に大株主による株式売却計画が伝わった兆易創新(603986.SS)が6.51%安だったほか、南京熊猫電子'A'(600775.SS)が3.93%安、浪潮電子信息(000977.SZ)が1.97%安。昨日は税負担の軽減を好材料に大きく上昇した保険株も、本日は利益確定売りで軟調。新華人寿保険'A'(601336.SS)が3.68%安、中国人寿保険'A'(601628.SS)が2.15%安だった。
一方、石油サービス会社の株価は堅調。国家能源局が石油企業に石油・天然ガスの備蓄・増産を促したことで、川上産業で設備投資の増加が見込まれると大手証券が分析し、買い手がかりとなった。中石化石油工程技術服務'A'(600871.SS)が6.47%高、中海油田服務'A'(601808.SS)が4.11%高、海洋石油工程(600583.SS)が3.92%高。二大石油大手も逆行高となり、中国石油化工'A'(600028.SS)が1.10%高、中国石油天然気'A'(601857.SS)が0.55%高。そのほかでは、農業関連や非鉄金属株に物色買いが入った。また、昨日は軟調だった銀行株も逆行高。当局には中小銀行のリスク管理に十分な能力があると、中国人民銀行の易綱・総裁が発言したことを受け、中国銀行'A'(601988.SS)が1.30%高、中国建設銀行'A'(601939.SS)が0.43%高だった。
上海B株市場は全体の6割半の銘柄が下落。深センB株市場は7割あまりの銘柄が下落した。(投資調査部・李)
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