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【5月28日の香港市場】

2019.05.28 17:34

 主要指数は小幅に反発。ハンセン指数は前日比0.37%高の2万7390.81ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は0.13%高の1万416.55ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約7割も増加し、概算で1265億8000万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が22億1700万元、深セン経由が8億5400万元にそれぞれ増加した(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 本日の香港株市場は総じて上値が重い展開だった。ハンセン、中国企業の両指数は後場で上げ幅を縮め、小幅高で取引を終了。今月に入ってからの急ピッチの下落の反動もあり、主要銘柄に押し目買いが入った。もっとも、米国株市場が前日休場で海外発の材料が乏しく、米中通商交渉をめぐる先行き不透明感も続いたことから、戻り売りも活発化。売り買いが交錯し、売買代金は6営業日ぶりに1000億HKドルを上回った。

 国内自動車市場の低迷打開に向けた政策支援期待が高まり、関連株が上昇。民営最大手の吉利汽車(00175.HK)は4.66%高と反発し、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位になった。自動車販売大手が物色され、中国永達汽車(03669.HK)が10.82%高、中升集団(00881.HK)が7.24%高、正通汽車(01728.HK)が3.60%高。ハイテク関連株の一角が反発し、スマホ大手の小米B(01810.HK)は新機種「紅米K20」の販売好調を材料に3.00%高。舜宇光学科技(02382.HK)が2.97%高、瑞声科技(02018.HK)が0.35%高と、スマホ部品の両大手も切り返した。大型IT株のテンセント(00700.HK)も0.55%高で、ハンセン指数の上昇に貢献。主力ゲーム「王者栄耀」をめぐる欧州展開頓挫の報道を否定し、9営業日ぶりに反発した。

 一方で通信料金引き下げによる収益懸念が意識され、通信大手の中国移動(00941.HK)が1.53%安、中国聯通香港(00762.HK)が0.84%安。電力・ガスを含む公益インフラ株が概ね振るわず、香港系の香港中華煤気(00003.HK)が2.64%安、中電控股(00002.HK)が1.94%安でハンセン指数構成銘柄の下落率1、2位に沈んだ。個別では妊婦・乳幼児向け情報サイトを運営する宝宝樹(01761.HK)が急落し、6.18%安。中間期の赤字見通しを明らかにし、失望売りが広がった。(投資調査部・畦田)
 
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