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【5月27日の香港市場】

2019.05.27 17:38

 主要指数は小幅に反落。ハンセン指数は前営業日比0.24%安の2万7288.09ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は0.40%安の1万402.76ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末比で約3%減少し、概算で738億8200万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が8億6400万元の買い越し。深セン経由の買越額は5億8100万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 引き続き米中摩擦や人民元安への警戒感は残り、週明けの香港株市場は主要指数が小安く寄り付いた。先週末の米国株市場が長期金利や原油相場の上昇を支えに反発したことを背景に、両指数の下げ幅は限られ、小動きで前場を終了。後場に入ると上海株の上昇を好感し、両指数は上げに転じる場面もみられた。もっとも、米中交渉を見極めたいとの思惑から商いは伸び悩み、両指数は上値の重さから小幅安で取引を終了した。

 中国の4月の工業企業利益が前年同月比で4%減少し、一部の製造セクターが軟調だった。中国旺旺(00151.HK)が2.57%安、万洲国際(00288.HK)が1.75%安と、食品大手がハンセン指数構成銘柄の下落率1~2位。石油・石炭価格の先安感を背景に、石炭最大手の神華能源(01088.HK)が0.85%安。海底油田開発で最大手の中国海洋石油(00883.HK)は0.76%安に沈んだ。

 大型IT株のテンセント(00700.HK)が8日続落し、0.30%安でハンセン指数の重しになった。傘下に置く閲文集団(00772.HK)が中国当局から業務改善命令を受けたことが悪材料視され、7.31%安で取引を終了。本土系銀行株が振るわず、中国銀行(03988.HK)が0.91%安、交通銀行(03328.HK)が0.81%安。建設大手が軟調で、中国鉄建(01186.HK)が2.21%安、中国交通建設(01800.HK)が1.57%安だった。

 一方で医薬大手の中国生物製薬(01177.HK)が買い進まれ、6.38%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。今年度の高い売り上げ予想に基づくアナリストの買い推奨が材料視された。5G(第五世代移動通信)関連では中国鉄塔(00788.HK)が3営業日ぶりに反発し、4.76%高。足元の調整による割安感が意識されたもようだ。家具モール大手の紅星美凱龍家居(01528.HK)は電子商取引最大手のアリババグループとの提携を材料に、2.63%高で取引を終えた。(投資調査部・畦田)
 
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