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【5月23日の中国本土市場】

2019.05.23 17:08

 主要指数はいずれも続落。上海市場は上海総合指数が前日比1.35%安の2852.51ポイント、B株指数が1.26%安の287.84ポイント。深セン市場は深セン成分指数が2.56%安の8809.53ポイント、B株指数が1.33%安の932.63ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約1%減少し、概算で4646億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)と「深股通」(香港経由の深センA株投資)はそれぞれ、13億5100万元、25億2800万元の売り越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米国から製品調達などが事実上禁止される「エンティティーリスト」に、さらに中国企業数社を加えることを米国政府が検討していると外電が報道。一方、中国の王毅・外相は米国が対等な立場で交渉に臨むなら中国は応じるが、極度の圧力をかけるなら最後まで戦うことも辞さないと表明した。これらを受け、米中摩擦の長期化懸念が高まり、本土市場は終日軟調に推移。上海・深センの両市場はいずれも全体の9割弱の銘柄が下落。大型株で構成される上証50指数は1.46%安、中小企業板指数は2.58%安、創業板指数は2.51%安だった。

 リスク回避姿勢の強まりを受け、ほぼ全セクターが軟調。なかでも、半導体・ITなどハイテク株が弱い。米中摩擦がハイテク分野で長期化することへの懸念が重しとなった。立訊精密(002475.SZ)が5.97%安、七星華創(002371.SZ)が6.21%安、鵬博士(600804.SS)が5.77%安。「エンティティーリスト」入りへの警戒から、音声認識大手の科大訊飛(002230.SZ)も7.02%安に沈んだ。また、酒造や食品飲料、自動車株も総じて弱い。安徽古井貢酒'A'(000596.SZ)が5.35%安、上海汽車(600104.SS)が4.69%安、養元飲品(603156.SS)が4.24%安だった。

 一方、昨日下落した反動から一部の証券株が反発。方正証券(601901.SS)が2.93%高、中信建投証券'A'(601066.SS)が1.04%高。また、IC設計やソフトウェア企業の一角も逆行高。亜翔集成(603929.SS)が5.34%高、久其軟件(002279.SZ)が2.04%高。財政部が一定条件を満たすIC設計とソフトウェア企業に対し、企業所得税(法人税)優遇策を発表したことを受け、今後産業全体に対する支援措置も期待できると大手証券会社が分析し、買いを誘った。

 上海B株市場はほぼ全面安で1銘柄のみ上昇。深センB株市場は全体の9割の銘柄が下落した。(投資調査部・李)
 
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