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【5月14日の香港市場】
2019.05.14 17:33
主要指数は大幅に反落。ハンセン指数は前営業日比1.49%安の2万8122.02ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.52%安の1万764.02ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末をわずかに下回り、概算で1245億3700万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)はいずれも買越額が増加し、上海経由の買越額は23億9900万元。深セン経由の買越額は17億400万元に達した(注文ベース:買注文と売約定の差)。
連休明けの香港市場は幅広い銘柄がリスク回避の売りに押された。ハンセン、中国企業の両指数は大幅に反落して寄り付くと、その後も軟調な値動きに終始した。ハンセン指数は2万8000ポイント割れの場面もみられ、約3カ月ぶりの安値で取引を終了。約600億米ドル相当の米国製品に対する追加関税率を6月1日付で25%に引き上げると中国政府が発表。米国政府も約3000億米ドル分の中国製品に対する制裁関税プランの詳細を明らかにするなど、連休中の両国による関税の応酬が投資家心理を大きく冷やした。前日の米国株市場の大幅安、足下の急ピッチな人民元安なども嫌気された。
通商摩擦による世界的なスマホ市場縮小への警戒感から、関連銘柄が軒並み売られた。部品メーカーの瑞声科技(02018.HK)が3.19%安、舜宇光学科技(02382.HK)が2.86%安。受託製造大手の富智康集団(02038.HK)が6.30%安、スマホ大手の小米B(01810.HK)が4.88%安だった。米中両国で事業展開する食肉大手の万洲国際(00288.HK)も通商摩擦の影響が警戒されて4.02%安。さらなる人民元安への不安から中国国際航空(00753.HK)が7.09%安、中国南方航空(01055.HK)が6.05%安と、航空株が安い。世界的なリスクオフ懸念がカジノ市場の逆風になるとの警戒感から、銀河娯楽(00027.HK)が5.24%安、サンズチャイナ(01928.HK)が4.94%安と、マカオのカジノ事業者がハンセン指数構成銘柄の下落率1~2位に並んだ。
一方で相対的にディフェンシブな香港系公益株に資金が流入し、長江基建集団(01038.HK)が2.07%高、香港中華煤気(00003.HK)が1.70%高、電能実業(00006.HK)が1.25%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1~3位に入った。金相場の先高観を背景に、山東黄金(01787.HK)が2.93%高、霊宝黄金(03330.HK)が1.19%高など、金鉱株がしっかり。
個別では建機大手の中聯重科(01157.HK)が1.83%の逆行高。A株自社株買い計画の発表を材料に同社A株が上昇し、これに連れ高した。(投資調査部・畦田)
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