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【5月9日の中国本土市場】

2019.05.09 17:05

 主要指数はいずれも続落。上海市場は上海総合指数が前日比1.47%安の2850.95ポイント、B株指数が0.13%安の294.39ポイント。深セン市場は深セン成分指数が1.39%安の8877.30ポイント、B株指数が1.16%安の957.03ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約11%減少し、概算で4338億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)の売越額は41億5800万元。「深股通」(香港経由の深センA株投資)も11億9500万元の売り越しに転じた(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米中通商協議をめぐる先行き不透明感が引き続き相場の重しとなり、リスク回避の売りが続いた。中国の4月の貸出純増額が予想を下回ったことも、売りを助長したもよう。特に香港経由のA株投資は昨日に続き、大幅な売り越しとなった。上海・深センの両市場はそれぞれ全体の7割、6割半の銘柄が下落。大型株で構成される上証50指数は2.15%安、中小企業板指数は1.25%安、創業板指数は0.83%安だった。全般的に押し目買いの動きは乏しく、両市場の売買代金は引き続き5000億元を下回った。

 セクター別では、保険・銀行など金融株が軟調。中国人寿保険'A'(601628.SS)が3.70%安、中国建設銀行'A'(601939.SS)が1.56%安。また、酒造株も総じて弱い。「滬股通」による連日の売り越しが明らかになった白酒最大手の茅台酒(600519.SS)が2.89%安となり、ほかも連れ安した。同社をめぐっては、親会社(貴州茅台集団)がマーケティング子会社の設立を発表して以来、すでに同種の企業を傘下に持つ茅台酒にとってはデメリットになりかねないとの懸念が浮上し、売りを誘ったもよう。昨日は株価上昇が目立ったそのほかの食品・飲料株も、本日は利益確定売りに押された。

 一方、半導体・ソフトウェア株は逆行高。8日の国務院常務会議で、ICチップとソフトウェア産業向けの税制優遇措置を延長すると発表し、さらなる発展を促す支援策を早期に打ち出す方針を示したことが買い材料視された。七星華創(002371.SZ)が5.56%高、匯頂科技(603160.SS)が2.96%高、上海貝嶺(600171.SS)が1.64%高だった。

 上海B株市場は全体の6割弱の銘柄が下落。深センB株市場は7割の銘柄が下落した。(投資調査部・李)
 
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