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【4月10日の香港市場】
2019.04.10 17:38
主要指数は小幅ながらも3営業日ぶりに反落。ハンセン指数は前日比0.12％安の3万119.56ポイント、中国企業指数（旧H株指数）は0.43％安の1万1764.00ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で1％減少し、概算で1126億1600万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）の買越額は上海経由が8億4800万元、深セン経由が9億7900万元にそれぞれ増加した（注文ベース：買注文と売約定の差）。
米国政府による欧州連合（EU）への制裁関税適用の可能性が浮上し、前日の米国株市場はダウ平均が下落。米中に加えて米欧間での通商摩擦リスクが高まると、本日の香港株市場は利益確定売りが先行。ハンセン、中国企業の両指数はマイナス圏での値動きに終始した。国際通貨基金（IMF）による世界経済見通しの引き下げも悪材料視された。もっとも、中国の景気刺激策への期待感からA株市場が底堅く推移し、両指数の下げ幅は限定的。ハンセン指数は3万ポイントを維持した。
世界経済減速による原油安への警戒感から、中国石油天然気（00857.HK）が1.32％安、中国石油化工（00386.HK）が0.95％安、中国海洋石油（00883.HK）が0.79％安と、三大石油株が下落。証券セクターがさえず、大手の国泰君安証券（02611.HK）は増資による希薄化懸念から6.68％安に沈んだ。中信証券（06030.HK）は大幅増益となった3月の財務データを発表したが、好材料出尽くしから2.11％安。昨日に続いて銀行セクターも弱く、中国建設銀行（00939.HK）が1.00％安、中国銀行（03988.HK）が0.79％安で指数の重しになった。
一方で中国政府の消費刺激策をめぐる思惑買いがみられ、自動車セクターが堅調。吉利汽車（00175.HK）が2.19％高でハンセン指数構成銘柄の上昇率2位になった。長城汽車（02333.HK）が6.25％高、広州汽車（02238.HK）が3.22％高、東風汽車集団（00489.HK）が2.49％高。ハイテク株の一角も物色され、大型IT株のテンセント（00700.HK）はアナリストによる目標株価引き上げを材料に1.35％高で引け、ハンセン指数の下げ幅を縮めた。景気対策に基づく中国の建機・建材需要の増加を織り込み、中国龍工（03339.HK）が7.97％高、中聯重科（01157.HK）が4.75％高、中国建材（03323.HK）が3.14％高。
個別ではゲーム開発会社の雲遊控股（00484.HK）が18.04％高。仮想現実（VR）ゲーム会社買収の計画を発表し、期待感から買い進まれた。（投資調査部・畦田）
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