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【3月14日の香港市場】
2019.03.14 18:07
主要指数は小幅ながらも反発した。ハンセン指数は前日比0.15％高の2万8851.39ポイント、中国企業指数（旧H株指数）は0.36％高の1万1447.27ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約2％減少し、概算で960億5100万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）は上海経由が2億6200万元の売り越し、深セン経由が1億7000万元の買い越しだった（注文ベース：買注文と売約定の差）。
堅調な米国の一部経済指標に加え、英国による合意なきEU（欧州連合）離脱リスクの低下が材料視されると、前日の米国株市場は堅調に推移。ニューヨークWTI原油先物も大幅に上昇した。良好な外部環境を背景に、本日のハンセン、中国企業の両指数は朝方から小高く推移。1－2月の工業統計の下振れを受け、中国経済の不安感が前引けにかけて広がると、後場は前日終値を挟んだ小動きに終始。それでも業績期待などから主力銘柄が買い戻され、いずれも小反発で取引を終えた。
原油相場の上昇を追い風に三大石油会社が買われ、中国海洋石油（00883.HK）がハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となる3.77％高、中国石油天然気（00857.HK）が0.39％高、中国石油化工（00386.HK）が0.15％高。通信大手の中国聯通香港（00762.HK）は大幅増益となった18年12月本決算が反発の材料となり、同2位の3.32％高で引けた。同業の中国電信（00728.HK）と中国移動（00941.HK）にも業績期待の買いが入り、それぞれ2.63％高、1.30％高。医薬セクターでは傘下A株企業の増益決算を手がかりに、総合大手の華潤医薬（03320.HK）が2.06％高としっかり。同じく大手の広州白雲山医薬（00874.HK）も2.59％高と買われた。また、人民元高が好感され、中国東方航空（00670.HK）が4.48％高、中国国際航空（00753.HK）が3.80％高、中国南方航空（01055.HK）が3.30％高など、航空大手が買い進まれた。
一方で航空機リース大手の中銀航空租賃（02588.HK）は増収増益の決算が材料視されず、反落して3.05％安。米ボーイングの新型機「737MAX」の世界的な運航停止の影響が懸念された。中国市場でのiPhone販売不振が嫌気され、スマホ部品大手の舜宇光学科技（02382.HK）が3.27％安、瑞声科技（02018.HK）が3.20％安と、ハンセン指数構成銘柄の下落率1、2位を占めた。中国の工業生産の下振れと今後の販売低迷への警戒感から、自動車関連株もさえない。独立系の販売大手である正通汽車（01728.HK）は傘下企業の香港H株上場のニュースも好材料視されず、5.56％安に沈んだ。（投資調査部・畦田）
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