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【3月11日の香港市場】

2019.03.11 18:09

 主要指数は反発。ハンセン指数は前営業日比0.97%高の2万8503.30ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.07%高の1万1276.91ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ29%減少し、概算で1027億8900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が買い越しに転じ、買越額は19億7500万元。深セン経由は買い越しに転じ、買越額は8億2000万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が5日続落。雇用統計の雇用者数が予想を下回ったことなどが嫌気された。一方、中国人民銀行(中央銀行)の易綱・行長が、預金準備率を引き下げる余地は狭まっているものの、まだあると発言。こうしたなか、先週末に大幅続落した反動から、香港市場は主要指数が小高く寄り付いた。その後は上昇幅を拡大。後場も堅調に推移し、高値圏で取引を終了した。先週末に発表された2月の中国本土の消費者物価指数(CPI)は約1年ぶりの低い伸びだったものの、材料視されなかった。メインボードの売買代金は14日連続で1000億HKドルを上回った。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約13%だった。

 ハンセン指数の構成銘柄では、中国生物製薬(01177.HK)が上昇率1位の5.94%高。同社の2つのジェネリック薬が監督当局から承認されたと発表したことから、買いが集まった。本土系通信株が高い。中国聯通香港(00762.HK)が上昇率4位の2.29%高、中国移動(00941.HK)が2.09%高。通信料金の引き下げは通信事業者の5G(第五世代移動通信)への投資に影響しないと工業情報化部の幹部が発言したことが、買い材料視された。値下げによる通信量の増大が見込めるためという。テンセント(00762.HK)が2.24%高。6日に公開された新作モバイルゲーム「完美世界」(パーフェクトワールド)のダウンロード数が好調と伝わったことが好感された。

 一方、スマートフォン部品の関連株が安い。舜宇光学科技(02382.HK)が下落率2位の0.91%安、瑞声科技(02018.HK)が同3位の0.73%安だった。その他の銘柄では、聯想集団(00992.HK)が1.76%高。傘下事業について「科創板」への将来的なスピンオフ上場の可能性に董事長が言及したことが、買い材料視された。(投資調査部・関)
 
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