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【3月8日の香港市場】

2019.03.08 18:05

 主要指数は大幅続落。ハンセン指数は前日比1.91%安の2万8228.42ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は2.64%安の1万1156.82ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ33%増加し、概算で1445億8500万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が売り越しに転じ、売越額は5億300万元。深セン経由の売越額は8億5900万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が4日続落。欧州中央銀行(ECB)が利上げ開始の先送りと新たな資金供給策を決定。欧州の長期金利低下と景気先行き懸念が嫌気された。また、米中貿易交渉合意案について大綱は合意しているが、関税取消のタイムスケジュールや合意の履行や保証などについて、米中両政府が対立していると報道された。こうしたなか、香港市場は主要指数が低く寄り付いた。前場の中盤まではやや買い戻されたが、中国の2月の貿易統計が市場予想を下回ったことを受け、その後は下げ幅を広げる展開。本土市場の下落につれ、安値圏で取引を終了した。メインボードの売買代金は4日ぶりに1400億HKドルを上回った。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約12%だった。

 ハンセン指数の構成銘柄では、保険株が軟調。中国人寿保険(02628.HK)が下落率2位の3.97%安、平安保険(02318.HK)が2.93%安。中国人民保険集団'A'(601319.SS)や中信建投証券'A'(601066.SS)の投資判断を「売り」とするレポートを本土系証券会社が発表したことが嫌気された。銀行株も弱い。中国工商銀行(01398.HK)が3.13%安、中国銀行(03988.HK)が2.69%安、中国建設銀行(00939.HK)が2.68%安となり、ハンセン指数の下げ幅を広げた。

 一方、香港鉄路(00066.HK)が上昇率1位の2.00%高。4.88%減益の18年12月本決算を発表したが、予想を上回ったことから買い材料視された。ディフェンシブな公益株が底堅い。華潤電力控股(00836.HK)が上昇率2位の1.52%高、香港中華煤気(00003.HK)が同5位の0.22%高だった。 その他の銘柄では、航空株が軟調。中国東方航空(00670.HK)が4.25%安、中国国際航空(00753.HK)が3.80%安、中国南方航空(01055.HK)が2.56%安。人民元の基準値が安く設定されたことが嫌気された。昨日は大幅安だった中興通訊(00763.HK)が反発し、0.84%高だった。(投資調査部・関)
 
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