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【3月8日の中国本土市場】

2019.03.08 17:32

 主要指数はいずれも大幅安。上海市場は6日ぶりに反落し、上海総合指数が前日比4.39%安の2969.86ポイント、B株指数が3.42%安の301.14ポイント。深セン市場は続落し、深セン成分指数が3.24%安の9363.72ポイント、B株指数が2.76%安の987.25ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約2%増加し、概算で1兆1841億元。3日連続の大商いとなった。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)の売越額は20億5300万元。「深股通」(香港経由の深センA株投資)は11億9900万元の買い越しに転じた(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 今年も引き続き金融リスクが発生しやすいと、中国人民銀行の金融安定局トップが発言。また、連騰を続けてきたA株2銘柄に対し、割高を理由に大手証券会社が投資判断を「売り」に引き下げた。中国本土では珍しい「売り」の投資判断に注目が集まるなか、人民日報傘下の証券専門紙は「投資判断“売り”のレポートを常態化させよう」と題した社説を発表。これらが足下の楽観ムードに水を差したもようで、投資家心理は一気に悪化。上海総合指数は2%を超える下げで始まった。

 前場の中盤で下げ幅を縮める場面もあったが、予想を下回った2月の貿易統計を嫌気し、 その後は軟調に推移。後場は証券当局が「場外配資」(制度外の信用取引融資)のリスク防止策の徹底を求めたことが伝わり、下げ幅を拡大し、安値圏で引けた。5日ぶりに3000ポイントの大台を割り込み、5カ月ぶりの下落率となった。上海と深センの両市場はいずれも全体の9割の銘柄が下落。大型株で構成される上証50指数は3.73%安、中小企業板指数は3.25%安。創業板指数は2.24%安となり、昨年12月中旬以来の下げ率となった。

 セクター別では、保険と証券株が特に軟調。投資判断を「売り」に引き下げられた中国人民保険集団'A'(601319.SS)と中信建投証券'A'(601066.SS)がそろってストップ安となり、同業他社の銘柄が連れ安となった。一方、半導体や電子部品などのハイテク株、OLED(有機EL)関連銘柄は逆行高が目立った。士蘭微電子(600460.SS)がストップ高、三安光電(600703.SS)が6.45%高、上海貝嶺(600171.SS)が5.93%高、紫光国微(002049.SZ)が5.35%高だった。

 上海B株市場はほぼ全銘柄が下落。深センB株市場は9割の銘柄が下落した。(投資調査部・李)
 
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