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【3月7日の香港市場】

2019.03.07 17:59

 主要指数は5日ぶりに反落。ハンセン指数は前日比0.88%安の2万8779.45ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.13%安の1万1460.08ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ5%減少し、概算で1083億5000万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由の買越額は22億200万元。深セン経由は売り越しに転じ、売越額は5億7100万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が3日続落。米国の2018年の貿易赤字が過去最大となり、米中貿易摩擦への警戒感が広がった。さらに、OECD(経済協力開発機構)が中国を含む世界経済の成長見通しを下方修正したことから、景気の先行きに対する懸念も嫌気された。こうしたなか華為技術が、同社製品が不当に排除されたとして米国政府を提訴した。外部環境の悪化を背景に、香港市場は主要指数が低く寄り付いた。その後は下げ幅を広げ、安値圏で取引を終了。ハンセン指数は終値で節目の2万9000ポイントを割り込んだ。メインボードの売買代金は12日連続で1000億HKドルを上回った。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約15%だった。

 ハンセン指数の構成銘柄では、吉利汽車(00175.HK)が下落率1位の7.71%安。2月の販売台数が前年同月比24%減、年初からの販売台数が前年同期比9%減となったことが嫌気された。米中貿易摩擦への警戒感から、スマートフォン部品の関連株が大幅安。舜宇光学科技(02382.HK)が同2位の5.61%安、瑞声科技(02018.HK)が下落率4位の3.89%安。マカオのカジノ株がそろって下落し、銀河娯楽(00027.HK)が2.56%安、サンズチャイナ(01928.HK)が1.92%安。大手投資銀行が投資判断と目標株価を引き下げたことが売り材料視された。

 一方、ディフェンシブな電力株が底堅い。中電控股(00002.HK)が上昇率2位の0.97%高、電能実業(00006.HK)が0.27%高だった。その他の銘柄では、IGG(00799.HK)が11.16%安。21.25%増益の18年12月本決算を発表したものの、下半期の減速にともない配当額も減少したことから失望売りされたもよう。米中対立激化への懸念から、中興通訊(00763.HK)が8.46%安。保険株が売られ、中国人寿保険(02628.HK)が4.25%安、太平洋保険(02601.HK)が4.07%安、新華人寿保険(01336.HK)が2.76%安だった。(投資調査部・関)
 
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