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【3月5日の香港市場】
2019.03.05 18:15
主要指数は3日続伸。ハンセン指数は前日比0.006％高の2万8961.60ポイント、中国企業指数（旧H株指数）は0.06％高の1万1582.61ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ20％減少し、概算で1186億5800万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）は上海経由の買越額は32億2200万元。深セン経由は12億7000万元の買い越しだった（注文ベース：買注文と売約定の差）。
ニューヨーク市場はダウ平均が反落。3月下旬の米中首脳会談で合意の見通しとの報道を受け、材料出尽くしから利益確定売りに押された。全国人民代表大会（全人代）が本日から開幕。今年の経済成長率の目標を6～6.5％に引き下げるなど、政府活動報告はおおむね事前予想通りの内容となった。こうしたなか、香港市場は主要指数が低く寄り付いた。その後は下げ幅を縮める展開。後場に入ると、前日終値付近での小動きに終始し、小幅高で取引を終了した。メインボードの売買代金は10日連続で1000億HKドルを上回った。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約13％だった。
ハンセン指数の構成銘柄では、時価総額の大きいテンセント（00700.HK）が続伸し、上昇率1位の4.20％高。今後公開される新作モバイルゲームにより、収益拡大が再び加速すると現地証券会社が指摘したことが、買い材料視された。本土系不動産株が強い。碧桂園控股（02007.HK）が上昇率2位の3.49％高、華潤置地（01109.HK）が0.33％高。政府活動報告のなかで「住宅は住むもので、投機の対象ではない」との文言が盛り込まれなかったことから、不動産規制の緩和を示唆したと受け止められた。吉利汽車（00175.HK）が上昇率3位の1.58％高。同社の新車により市場占有率が上昇すると予想する大手投資銀行が、目標株価を大幅に引き上げたことが好感された。
一方、マカオのカジノ株がそろって下落。銀河娯楽（00027.HK）が下落率2位の2.12％安、サンズチャイナ（01928.HK）が1.14％安。大手投資銀行が、業界の先行きに対して慎重な見方を示したほか、株価水準に割安さはないと指摘したことが嫌気された。九龍倉置業地産（01997.HK）が下落率5位の1.53％安。前引け後に、予想を上回る5％増益の18年12月本決算を発表したものの、織り込み済みで利益確定売りに押された。その他の銘柄では、中国鉄塔（00788.HK）が1.62％安。18年10-12月期の決算が足元の株価の上昇ほど良くなかったとし、大手投資銀行が投資判断と目標株価を引き下げたことが売り材料視された。他方、国泰航空（00293.HK）が2.15％高。香港快運航空の買収に向けて同社が交渉していると発表されたことから、買いが集まった。（投資調査部・関）
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