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【12月21日の香港市場】

2018.12.21 18:04

 主要指数はいずれも上昇。ハンセン指数は反発し、前日比0.50%高の2万5753.42ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は6日ぶりに小反発し、0.10%高の1万100.95ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約33%増加し、概算で912億1000万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が8億700万元の買い越し。深セン経由の買越額は4億7000万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が続落し、約1年2カ月ぶりの安値で取引を終了。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げと資産圧縮を継続するとの見通しが嫌気され、割高感のあるハイテク株などが売られた。米連邦予算の期限切れを控え、一部の政府機関が閉鎖される可能性も意識された。外部環境の低迷を背景に、香港市場の主要指数は低く寄り付き、下げ幅を拡大。中国企業指数は1万ポイントの大台を割り込んだ。こうしたなか、中国共産党の中央宣伝部幹部の発言として、オンラインゲームの第一弾審査が完了したと報道され、時価総額の大きなIT(情報技術)株が買われた。その影響で主要指数は前場の中盤から下げ幅を縮小。いずれも後場で上げに転じた。商いも活発化し、メインボード売買代金は10日ぶりに900億HKドルを上回った。

 ハンセン指数は6割の構成銘柄が下落。こうしたなか、時価総額の大きなテンセント(00700.HK)が上昇率2位の4.50%高となった影響で、ハンセン指数と中国企業指数は上昇した。なお、中国企業指数は全体の7割の構成銘柄が下落している。オンラインゲーム審査をめぐる報道を受け、テンセントについてアナリストからポジティブな意見が相次いだ。上昇率1位は恒安国際(01044.HK)の5.96%高。先ごろの急落で売られ過ぎの状態にあると指摘するアナリストが、短期間内の株価上昇を予想し、これを好感した買いが入った。

 目下の悪材料となっている中国本土の医薬品政策は、修正の余地があると大手投資銀行が指摘。これを好感し、昨日の下落率1位だった石薬集団(01093.HK)が、本日は上昇率4位の1.65%高だった。時価総額の大きな外国系金融株が買われ、HSBC(00005.HK)が1.57%高、AIA(01299.HK)が1.01%高。このほか、スマートフォン部品関連株や本土系銀行株の上昇が目立った。

 一方、本土系不動産株の下げが目立ち、華潤置地(01109.HK)が下落率3位の1.99%安、中国海外発展(00688.HK)が1.11%安。香港系不動産株も売られ、信和置業(00083.HK)が下落率1位の2.60%安。原油相場の下落を嫌気し、中国石油天然気(00857.HK)が1.41%安など、エネルギー株も軟調だった。(中国部・千原)
 
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