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【12月11日の香港市場】

2018.12.11 17:49

 主要指数はハンセン指数が小幅ながらも5営業日ぶりに反発し、前日比0.07%高の2万5771.67ポイント。中国企業指数(旧H株指数)はわずかに5日続落し、0.27%安の1万245.01ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で8%減少し、概算で650億6300万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が9億8600万元の買い越し。深セン経由の買越額は6億2500万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 本日の香港株市場は方向感に乏しい地合いに終始。ハンセン、中国企業の両指数は狭いレンジでもみ合い、それぞれ小幅高、小幅安で取引を終えた。前日の米国株の主要指数は大幅安の場面もあったが、引けにかけて切り返してダウ平均が結局小幅高となったことで、特段の材料とはならなかった。中国の劉鶴・副首相による米国の財務長官、通商代表部(USTR)代表との電話会談が伝わると、米中摩擦懸念が幾分和らぎ、優良銘柄への押し目買いが全体の地合いを支えた。

 アナリストの投資判断引き上げを材料に押し目で拾われ、スマホ部品大手の舜宇光学科技(02382.HK)が6.41%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。同業の瑞声科技(02018.HK)も同2位の2.77%高だった。前日の米国ハイテク株高が追い風となり、大型IT株のテンセント(00700.HK)が1.03%高で指数の上昇に寄与した。5G(第五世代移動通信)の国内設備投資の拡大が織り込まれ、関連銘柄の長飛光繊光纜(06869.HK)が6.02%高、中信国際電訊(01883.HK)が3.90%高、中国鉄塔(00762.HK)が1.39%高と堅調。新たな政府の医薬品調達制度をめぐる製薬会社の業績悪化懸念は行き過ぎとの見方が浮上し、麗珠医薬(01513.HK)が3.13%高、中国生物製薬(01177.HK)が2.45%高、石薬集団(01093.HK)が2.19%高など、一部の医薬株が反発した。

 個別では親会社によるA株買い増しを材料に、自動車大手の広州汽車(02238.HK)が3.83%高。鉄道設備最大手の中国中車(01766.HK)は、足元の大口受注を好材料に2.33%高だった。

 一方で通信最大手の中国移動(00941.HK)が1.62%安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率2位。5G商用サービスの開始による巨額の投資負担が警戒された。産油国の減産合意への懐疑的見方から、中国石油天然気(00857.HK)が1.30%安、中国石油化工(00386.HK)が0.93%安、中国海洋石油(00883.HK)が0.62%安と、三大石油株が軟調。鉄鋼株も振るわず、鞍鋼(00347.HK)が4.44%安、馬鞍山鋼鉄(00323.HK)が1.12%安だった。(中国部・畦田)
 
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