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【12月10日の香港市場】

2018.12.10 17:39

 主要指数はいずれも4日続落。ハンセン指数は前営業日比1.19%安の2万5752.38ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は0.92%安の1万273.20ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末比で3割近く減少し、概算で705億7100万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が4億9100万元の買い越し。深セン経由の買越額は4億1500万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米雇用統計の下振れを受けて米国経済の先行き不透明感が一段と強まり、先週末の米国株市場はダウ平均が大幅に続落した。外部環境の悪化を受け、週明けの香港株市場は主要指数が軟調に推移。ハンセン指数は11営業日ぶりに2万6000ポイントを下回った。華為技術の最高財務責任者(CFO)逮捕は週末を経て中国、米国、カナダ、日本などを巻き込む主要なリスク要因となっており、引き続き通商摩擦懸念が投資マインドを冷やした。英国議会による欧州連合(EU)離脱合意案の採決を控え、様子見ムードから商いも大きく縮小した。

 香港財閥系の主力銘柄が軒並み売られ、長江和記(00001.HK)が3.63%安、恒隆地産(00101.HK)が3.43%安、新世界発展(00017.HK)が2.42%安。中国本土系では医薬品を対象とした政府による新たな調達制度を受けた薬価下落懸念が消えず、医薬大手が続落した。石薬集団(01093.HK)はアナリストのレーティング引き下げも加わり、ハンセン指数構成銘柄の下落率2位となる3.47%安。石四薬集団(02005.HK)が6.56%安、華潤医薬(03320.HK)が5.30%安だった。また、11月の中国の輸出統計が下振れし、輸出関連株の代表格であるニット衣料最大手の申洲国際(02313.HK)が3.08%安で引けた。同じく輸出比率が高い液晶ディスプレイ会社の華顕光電(00334.HK)も7.14%安。グローバルに事業展開するエレクトロニクス大手の聯想集団(00992.HK)は4.71%安だった。

 一方で石油輸出国機構(OPEC)とロシアによる減産合意が伝わり、原油安懸念が後退。石油大手の中国石油天然気(00857.HK)が反発し、0.94%高だった。国際金相場の先高観を背景に、招金砿業(01818.HK)が3.09%高、山東黄金(01787.HK)が2.44%高など、金鉱大手が堅調。また、スマホ部品大手の舜宇光学科技(02382.HK)は好調な製品販売実績を材料に、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となる3.04%高だった。政府の通信会社への5G(第五世代移動通信)周波数割り当てを材料に、基地局運営会社の中国鉄塔(00788.HK)が3.22%高と買い進まれた。(中国部・畦田)
 
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