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【11月29日の香港市場】
2018.11.29 17:42
主要指数は反落。ハンセン指数は前日比0.86%安の2万6451.03ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は0.46%安の1万584.93ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約6%増加し、概算で901億9500万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が10億8400万元の売り越し、深セン経由は5700万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言で米利上げ観測が和らぐと、前日の米国株市場は主要指数が大幅に上昇。外部環境の改善を受け、香港株市場でもハンセン、中国企業の両指数は高く寄り付いた。外為市場での人民元高なども支えとなった。もっとも、対中自動車関税の税率引き上げを示唆した米通商代表部(USTR)の発言が伝わるなど、米中通商摩擦への警戒感は消えず、徐々に戻り売りに押される展開。両指数とも後場はマイナス圏で推移し、本日の安値圏で引けた。
米中首脳会談を今週末に控え、前日上昇したハイテク関連株にリスク回避の売りが目立った。瑞声科技(02018.HK)が2.65%安、舜宇光学科技(02382.HK)が1.98%安、テンセント(00700.HK)が0.88%安と、ハンセン指数を構成するハイテク株がそろって反落。米国政府からの制裁解除要件に違反した疑いが浮上し、中興通訊(00763.HK)は4.83%安と売り込まれた。
家電量販大手の国美零售(00493.HK)は1‐9月期の赤字転落を含む厳しい経営状況を受け、2.81%安。香港に本拠を置く宝飾品大手の六福集団(00590.HK)は18年9月中間決算を明らかにし、利益率の低下や今後の売上減少懸念を背景に6.57%安に沈んだ。また、マカオのカジノ大手である銀河娯楽(00027.HK)に戻り売りが広がり、4営業日ぶりに下落。3.96%安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位に沈んだ。
一方で金相場反発の観測を受け、招金砿業(01818.HK)が4.16%高、紫金砿業(02899.HK)が2.81%高、山東黄金(01787.HK)が2.48%高など、金鉱株が上昇。米国の利上げ観測後退を受け、香港地場系の不動産株が上昇。恒基地産(00012.HK)が2.03%高、新世界発展(00017.HK)が1.32%高、恒隆地産(00101.HK)が1.03%高など、不動産大手がハンセン指数構成銘柄の上昇率上位に目立った。香港航空最大手の国泰航空(00293.HK)はアナリストによる利益見通しの引き上げを材料に、2.18%高。香港の建設工事会社である致浩達控股(01707.HK)は筆頭株主の交代と公開買付実施の計画を明らかにし、思惑買いが膨らんで17.24%高で引けた。(中国部・畦田)
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