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【11月8日の香港市場】

2018.11.08 18:04

 主要指数はいずれも3日続伸。ハンセン指数は前日比0.30%高の2万6227.72ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は0.58%高の1万703.59ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約3%減少し、概算で946億7400万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が売り越しに転じ、売越額は7億1200万元。深セン経由は1億6100万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が大幅に3日続伸し、1カ月ぶりに2万6000米ドルを回復。中間選挙が大方の予想通りとなり、不透明感が後退したことから、安心感が広がったもようだ。良好な外部環境を背景に、香港市場の主要指数は高く寄り付いた。だが、ザラ場に入ると、上げ幅を縮小。後場の中盤ではさらに売りに押され、ハンセン指数は下げに転じる場面もあった。米下院で民主党が過半数を獲得したが、対中強硬派が勢いを増すとの見方もあり、積極的な買いは続かなかった。10月の中国の貿易統計が市場予想を上回ったことも、警戒感を強める結果となったもようだ。上海市場が下落するなか、香港市場での本土投資家の動きも低迷。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約7%にとどまった。

 ハンセン指数の構成銘柄では、本土系の通信株が堅調。中国移動(00941.HK)が上昇率2位の2.74%高だったほか、中国聯通香港(00762.HK)が1.76%高。米中両国で事業展開する万洲国際(00288.HK)が上昇率3位の2.34%高。石油輸出国機構(OPEC)が来年にも減産を再開する可能性を外電が伝えたことを好感し、中国海洋石油(00883.HK)が2.16%高、中国石油天然気(00857.HK)が1.34%高だった。

 香港交易所(00388.HK)は続伸し、1.15%高。18年1-9月期決算をめぐり、アナリストの評価が総じて良好だったことが手がかりとなった。時価総額の大きなテンセント(00700.HK)は300HKドルの大台に乗せて寄り付いたが、徐々に上げ幅を縮小。後場では下げに転じる場面もあったが、0.06%高で終了した。同社のオンラインゲームをめぐるマーケティング予算が引き下げられるとの報道が、上げ幅を縮める原因となったもようだ。

 一方、瑞声科技(02018.HK)が下落率1位の7.00%安。7-9月期の業績が大方の予想を下回ったことが売り材料となった。同じくスマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382.HK)も売られ、2.33%安だった。マカオのカジノ株が売られ、銀河娯楽(00027.HK)が3.80%安、サンズチャイナ(01928.HK)が3.40%安となり、下落率2~3位に並んだ。ウィンマカオ(01128.HK)が10-12月期の業績に対する経営陣の弱気発言を嫌気し、9.73%安となったことが影響したもようだ。決算発表を明日に控えたAIA(01299.HK)は高く寄り付いたものの、0.39%安で取引を終了した。(中国部・千原)
 
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