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【10月30日の香港市場】

2018.10.30 17:54

 主要指数はいずれも下落。ハンセン指数は前日比0.91%安の2万4585.53ポイントと反落した。中国企業指数(旧H株指数)は0.13%安の9998.95ポイントと、6日続落。メインボードの売買代金は前日比で約5%増加し、概算で996億HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由の売越額が9000万元まで減少。深セン経由は1億8000万元の買い越しに転じた(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 11月にも開かれる見通しの米中首脳会談が不調に終わった場合、米国政府が全中国製品を対象とした追加関税に踏み切る可能性があるとメディアが報道。米中摩擦懸念を背景に前日の米国株市場はダウ平均が続落した。外部環境の悪化を受け、本日の香港株市場でもハンセン、中国企業の両指数が朝方軟調に推移した。その後は上海総合指数の上昇を支えに両指数とも上げに転じる場面がみられたが、後場は再び売り圧力に押され気味となり、いずれもマイナス圏で取引を終了。ハンセン指数は大引けにかけて下げ幅を広げ、年初来安値を更新した。中国企業指数は下げ幅はわずかだったが、約1年半ぶりに終値ベースで1万ポイントの大台を割り込んだ。

 香港の銀行大手である中銀香港(02388.HK)は7-9月期の減収減益が失望売りを誘い、ハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる6.95%安。同業の恒生銀行(00011.HK)も連れ安し、4.05%安で同3位に沈んだ。香港地場系の不動産大手もさえず、信和置業(00083.HK)が1.96%安、新鴻基地産(00016.HK)が1.92%安、長江実業(01113.HK)が1.69%安。中国本土系では米国の主要IT株の下落が嫌気され、大型IT株のテンセント(00700.HK)が3.00%安に沈み、ハンセン指数の下げ幅を広げた。米中摩擦懸念からほかのハイテク株も振るわず、中興通訊(00763.HK)が4.75%安、紫光科技(00365.HK)が3.38%安。中国税務当局から問題点を指摘されたスマホ大手の小米B(01810.HK)は、脱税行為を否定したものの、2.99%安で取引を終了。

 このほか、自動車大手のBYD(01211.HK)は18年通年の減益見通しを明らかにし、1.99%安と軟調。人民元安による為替損失拡大が警戒され、三大航空株の中国国際航空(00753.HK)が3.90%安、中国南方航空(01055.HK)が1.71%安、中国東方航空(00670.HK)が1.44%安に沈んだ。

 一方で中国石油化工(00386.HK)が2.02%高、中国海洋石油(00883.HK)が1.19%高と、大型石油株が堅調だった。1-9月期の好決算を材料に製薬大手の広州白雲山医薬(00874.HK)が急反発し、16.20%高で取引を終了。証券大手の一角が買い戻され、招商証券(06099.HK)が9.25%高、中国銀河証券(06881.HK)が5.40%高、中金公司(03908.HK)が3.60%高だった。(中国部・畦田)
 
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