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【9月11日の中国本土市場】

2018.09.11 17:23

 主要指数はまちまち。上海市場はいずれも続落し、上海総合指数が前日比0.17%安の2664.79ポイント、B株指数が0.33%安の281.37ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が5日ぶりに小反発し、0.11%高の8168.10ポイント。B株指数は続落し、0.20%安の966.07ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約11%減少し、概算で2211億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は売り越しが続き、売越額は3億9500万元。「深股通」(香港経由の深センA株投資)は買い越しに転じ、買越額は5億2200万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米国の対中追加関税をめぐる警戒感が持続。こうしたなか、中国政府によるウイグル人などイスラム教徒に対する人権侵害を口実に、米国政府が中国政府高官や中国企業に対する制裁を検討していると有力紙が報じ、さらなる関係悪化が懸念された。本日の上海市場は手控えムードが強いなか、上海総合指数が前日終値を挟み一進一退。最終的に終値で年初来安値を更新した。両市場合計の売買代金も、今年最低を記録した。

 上海市場は上昇銘柄の方が多かったものの、大型株が重荷となり、上海総合指数は下落。上海市場の大型株で構成される上証50指数は0.60%安となり、下落率は上海総合指数よりも大きかった。深セン市場は全体の6割の銘柄が上昇。なかでも中小型株が堅調で、中小企業板指数は0.14%高、創業板指数は0.31%高だった。

 上海A株市場の主力セクターでは、時価総額の大きな銀行株が総じて軟調。四大国有銀行株は中国工商銀行'A'(601398.SS)が前日比変わらずだったものの、中国建設銀行'A'(601939.SS)が0.60%安、中国銀行'A'(601988.SS)が0.28%安、中国農業銀行'A'(601288.SS)が0.27%安だった。二大石油株はいずれも堅調で、中国石油化工'A'(600028.SS)が0.89%高、中国石油天然気'A'(601857.SS)が0.73%高。保険株は軒並み売られ、太平洋保険'A'(601601.SS)が2.94%安、中国人寿保険'A'(601628.SS)が0.70%安、新華人寿保険'A'(601336.SS)が0.66%安、平安保険'A'(601318.SS)が0.56%安だった。

 そのほかでは鉄鋼株が大幅安。馬鞍山鋼鉄'A'(600808.SS)がストップ安だったほか、新余鋼鉄(600782.SS)が9.39%安、柳州鋼鉄(601003.SS)が7.16%安、宝山鋼鉄(600019.SS)が5.78%安。鋼材価格の下落が嫌気された。北部地域の重工業に対する冬季減産措置が、中央政府指導ではなく、企業の自主性に任せられることになると伝わったことが、鋼材価格下落のきっかけ。企業が減産規模を縮小すれば、鋼材の供給量が想定以上になり、価格が下落するとの見方が広がったもようだ。なお、上海B株市場は全体の5割あまりの銘柄が下落。深センB株市場は上昇銘柄の方が多かったものの、大型株が重荷となり、深センB株指数は下落した。(中国部・千原)
 
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