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【9月5日の香港市場】

2018.09.05 17:59

 主要指数はいずれも大幅に反落。ハンセン指数は前日比2.60%安の2万7243.85ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は2.24%安の1万645.70ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約3割も増加し、概算で951億9700万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が11億8100万元、深セン経由が2億4500万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 祝日明けだった前日の米国株市場はダウ平均が小幅に続落。トランプ政権の強硬な通商政策が嫌気された。同時に発表された米国の景況感指数は強く、外為市場では米ドル高が進行。これにより米国発の通商摩擦や新興国通貨安への警戒感が強まり、本日の香港株市場はろうばい売りに押された。ハンセン、中国企業の両指数は下げ幅を広げて大幅安で取引を終了。ハンセン指数は730ポイント近く下げ、今年7月以降で最大の下げ幅になった。弱い8月の財新中国サービス業PMIが悪材料視されたほか、トランプ政権による大規模な対中追加制裁発動への警戒感も広がった。また、取引時間中にインドルピーが対米ドルで大きく下落し、新興国の通貨不安が一段と強まったことも悪材料になった。

 大型IT株のテンセント(00700.HK)が4.07%安。投資マインドの低下と中国のゲーム規制強化が懸念され、ハンセン指数の下げ幅を広げた。スマホ部品大手の舜宇光学科技(02382.HK)は米中貿易摩擦が懸念され、6.38%安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位。長飛光繊光纜(06869.HK)が3.94%安、中興通訊(00763.HK)が3.66%安、瑞声科技(02018.HK)が3.05%安など、ほかの銘柄も売られた。

 また、不動産税導入をめぐる警戒感も加わり、融創中国(01918.HK)が8.00%安、龍光地産(03380.HK)が6.91%安、中国恒大(03333.HK)が5.25%安など、本土系不動産株がきつい下げ。米国に追随した香港の利上げ観測を受け、新鴻基地産(00016.HK)が3.55%安、長江実業(01113.HK)が3.26%安など、香港系デベロッパーもさえない。

 一方で自動車ディーラーの広匯宝信汽車(01293.HK)は親会社による株式買い増しを手がかりに、0.96%高と堅調だった。(中国部・畦田)
 
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