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【8月31日の香港市場】

2018.08.31 18:00

 主要指数はそろって下落。ハンセン指数は続落し、前日比0.97%安の2万7888.55ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は3日続落し、0.83%安の1万875.58ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約38%増加し、概算で1080億9200万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が買い越しに転じ、買越額は3億4100万元。深セン経由は3億4200万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が5日ぶりに反落。米国のトランプ大統領が2000億米ドルに上る対中追加関税を来週にも発動する考えと伝わり、米中通商摩擦への懸念が強まった。本日の香港市場は売りが先行し、ハンセン指数は節目の2万8000ポイント割れで寄り付いた。その後もマイナス圏での値動きに終始。5日ぶりに終値で2万8000ポイントを下回った。MSCI指数のA株採用拡大を控え、売買代金は7日ぶりに1000億HKドルを超えた。

 ハンセン指数の構成銘柄では、時価総額の大きなテンセント(00700.HK)が下落率1位の4.86%安となり、指数の重荷となった。青少年の近視予防の一環として、中国政府がオンラインゲームの総量規制を実施すると発表し、これが嫌気された。また、MSCI指数のA株採用が拡大することで、テンセントのウエートが縮小することも、株価の下落につながった。

 18年6月中間決算が113.70%増益だった中国石油天然気(00857.HK)は下落率2位の3.78%安。事前予告通りの大幅増益だったが、配当性向の低さが失望売りを誘った。下落率3位は蒙牛乳業(02319.HK)の2.78%安。アナリストが目標株価を引き下げたことが売り材料視された。また、中国工商銀行(01398.HK)が0.34%安。18年6月中間決算は大方の予想通りの4.87%増益だったが、1000億元規模の優先株を発行する計画を明らかにし、これを嫌気した。こうしたなか、取引先の米アップルの株高を受け、瑞声科技(02018.HK)が上昇率1位の3.20%高だった。

 そのほかの銘柄では、北京首都国際機場(00694.HK)が7.92%安。17.60%増益の18年6月中間決算について、アナリストがネガティブな評価を継続したことが売り材料となった。(中国部・千原)
 
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