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【8月16日の中国本土市場】

2018.08.16 17:03

 主要指数はいずれも下落。上海市場は上海総合指数が4日続落し、前日比0.66%安の2705.19ポイント。B株指数は続落し、0.50%安の284.90ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が3日続落し、0.94%安の8500.42ポイント。B株指数は5日続落し、0.33%安の996.84ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約3%減少し、概算で2708億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)と「深股通」(香港経由の深センA株投資)はいずれも買い越しに転じ、買越額はそれぞれ15億4300万元、7億7900万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 トルコ情勢と新興市場からの資金流出をめぐる警戒感が漂うなか、上海総合指数は始値で節目の2700ポイントを割り込んだ。こうしたなか、中国商務部の次官級が米国側の招きで今月下旬にも訪米することが明らかとなった。一行は米国の代表団と通商問題を協議する予定で、投資家心理が改善。人民元相場が反発し、上海総合指数は前場の中盤で上げに転じた。

 ただ、話し合いで合意に至った事項も、米国側が一方的に撤回する可能性が警戒され、上海総合指数もすぐに下げに転じた。後場の序盤でもプラスに切り返したが、投資家の警戒感は根強く、中盤からは再びマイナス圏に沈み、下げ幅を拡大。終値での2700ポイント割れは回避したものの、上海総合指数は4日続落となった。米中通商問題をめぐる警戒感は強く、両市場合計の売買代金は3日連続で3000億元を下回った。

 上海市場と深セン市場はいずれも全体の7割あまりの銘柄が下落。上証50指数は上昇した構成銘柄の方が多かったものの、ウエートの大きな銘柄が下落したことで、0.14%安となった。深セン市場の中小型株は引き続き売られ、中小企業板指数が1.01%安、創業板指数が0.99%安だった。

 上海市場の主力セクターでは、時価総額の大きな銀行株がまちまち。四大国有銀行株は上昇した銘柄が多く、中国工商銀行'A'(601398.SS)は0.37%安だったものの、そのほかは中国農業銀行'A'(601288.SS)と中国銀行'A'(601988.SS)が0.57%高、中国建設銀行'A'(601939.SS)が0.45%高だった。二大石油株はそろって続落し、中国石油天然気'A'(601857.SS)が1.73%安、中国石油化工'A'(600028.SS)が1.54%安。保険株は平安保険'A'(601318.SS)が0.08%安だったものの、そのほかは新華人寿保険'A'(601336.SS)が1.30%高、太平洋保険'A'(601601.SS)が1.21%高、中国人寿保険'A'(601628.SS)が0.83%高だった。

 人民元相場が反発したことを好感し、航空株が堅調。中国南方航空'A'(600029.SS)が3.15%高、中国国際航空'A'(601111.SS)が2.26%高、中国東方航空'A'(600115.SS)が1.52%高。18年6月中間決算が大幅増益だった中国聯通(600050.SS)は5.44%高だった。なお、上海B株市場は全体の6割あまりの銘柄が下落。深センB株市場の下落銘柄が全体の7割あまりに上った。(中国部・千原)
 
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