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【8月9日の香港市場】

2018.08.09 17:59

 主要指数はそろって4日続伸。ハンセン指数は前日比0.87%高の2万8607.30ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.08%高の1万1019.93ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約2%減少し、概算で911億1500万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が買い越しに転じ、買越額は12億4200万元。深セン経由も7億5500万元の買い越しに転じた(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米中貿易摩擦を背景に、ダウ平均は4日ぶりに反落。先ごろトランプ政権が160億米ドル相当の対中追加関税を課すと発表したが、中国政府が同規模の報復を同日付で実施すると表明し、投資家心理が悪化した。外部環境の悪化を受け、香港市場の主要指数は低く寄り付いた。こうしたなか、上海総合指数が前場にかけて上げ幅を拡大し、香港市場でも中国本土系の銘柄を中心に買いが入った。香港市場の主要指数は朝方から上げ幅を拡大する展開となり、後場も高値圏で推移した。中国企業指数は7日ぶりに1万1000ポイント台を回復した。上海総合指数の上昇を好感し、中国本土マネーのリスク許容度も回復。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は、昨日の約9%から約13%に拡大した。

 ハンセン指数の構成銘柄では、決算発表を来週に控えたテンセント(00700.HK)が買われ、上昇率3位の2.36%高。時価総額が大きいことから、指数の上昇に寄与した。昨日は軟調だった本土系不動産株は反発。昨日の下落率5位だった碧桂園控股(02007.HK)が、本日は上昇率2位の2.97%高だった。

 平安保険(02318.HK)は英プルデンシャルのアジア事業を買収する方針と外電が報じ、これを材料に1.97%高。AIA(01299.HK)は四半期ベースの新契約価値が前年同期比で19%増になるとアナリストが予想したことを好感し、1.82%高だった。中国移動(00941.HK)は18年6月中間決算が大方の予想を上回ったことを受け、1.71%高だった。一方、手抜き工事などの問題が明るみとなった香港鉄路(00066.HK)が続落し、本日は下落率2位の1.79%安。また、昨日は堅調だった本土系の石油株が反落した。

 そのほかでは、小米B(01810.HK)が5.48%高。複数のアナリストから買い推奨を受けたことを好感した。(中国部・千原)
 
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