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【8月9日の中国本土市場】
2018.08.09 17:10
主要指数はいずれも大幅に反発した。上海市場は上海総合指数が前日比1.83%高の2794.38ポイント、B株指数が1.40%高の288.55ポイント。深セン市場は深セン成分指数が2.97%高の8752.20ポイント、B株指数が1.23%高の1028.75ポイントだった。両市場の売買代金は前日比で約14%増加し、概算で3471億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)の買越額は34億8400万元、「深股通」(香港経由の深センA株投資)の買越額は19億7700万元にそれぞれ増加した(注文ベース:買注文と売約定の差)。
前日夜に160億米ドル規模の米国製品に制裁関税を適用すると中国政府が発表。米国への対抗措置が出たことで米中摩擦懸念が続くと、本日の上海総合、深セン成分の両指数は小安く寄り付いた。だが、その後は一本調子で上げ幅を広げて前場を終えると、後場は高値圏で推移。上海総合指数は2800ポイントに迫り、取引を終えた。上場企業の中間決算発表シーズンを控え、割安感と好業績期待に基づく買い戻しが目立った。証券当局が株式市場の健全化・安定化に向けた取り組み強化の方針を示し、地合い改善に寄与。財政出動を柱とする景気対策強化の観測も刺激材料になった。
全面高の様相となり、値上がり数は約3270に達した。国務院に科学技術の発展戦略を担当する国家科技領導小組が発足。政策支援強化が織り込まれ、ハイテク関連株が幅広く買い戻された。特に投資拡大の観測から5G(第五世代移動通信)関連銘柄が物色され、中興通訊'A'(000063.SZ)と海康威視(002415.SZ)がストップ高。浪潮ソフト(600756.SS)と中国ソフト(600536.SS)がストップ高など、国産ソフト大手が急騰した。亜翔集成(603929.SS)がストップ高、紫光国微(002049.SZ)が5.64%高など、半導体株も反発。また、株価下落の圧力が続く医薬セクターだが、業績優良株を中心に反発した。恒瑞医薬(600276.SS)が7.04%高、天士力医薬(600535.SS)が6.12%高。
景気対策による商品相場高を織り込み、中国アルミ'A'(601600.SS)が4.94%高、洛陽欒川'A'(603993.SS)が4.83%高、華友鈷業(603799.SS)が4.80%高など、非鉄セクターが反発。足元の製品価格の値上がりを好感し、山東晨鳴紙業'A'(000488.SZ)が1.80%高、太陽紙業(002078.SZ)が1.51%高など、製紙大手も堅調だった。
なお、A株反発を追い風に上海B株は全面高で取引を終了。深センB株の値下がりもわずか3銘柄だった。(中国部・畦田)
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