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【7月10日の香港市場】

2018.07.10 17:59

 主要指数はまちまち。ハンセン指数は3日ぶりに小反落し、前日比0.02%安の2万8682.25ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は3日続伸し、0.52%高の1万824.97ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べわずかに減少し、986億5900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)はいずれも買い越しで、買越額は上海経由が6億6800万元、深セン経由が8億8900万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場は米企業の四半期業績への期待感を背景に、ダウ平均が3日続伸。米中通商摩擦をめぐる新たなニュースもなく、中国関連の銘柄が買い戻された。良好な外部環境を背景に、香港の主要指数は高く寄り付いた。ハンセン指数は香港系不動産株や一部の大型株が重荷となり、上げ幅を徐々に縮小。ザラ場は小幅高で終了したものの、クロージング・オークション・セッション(CAS)を経て、小幅安となった。中国企業指数は石油株などに支えられた。引き続き手控えムードが強く、メインボードの売買代金は5日連続で1000億HKドルを下回った。本土マネーの動きも低調で、「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約9%にとどまった。

 ハンセン指数の構成銘柄では、原油相場の上昇を好感し、本土系石油株が大幅高。中国海洋石油(00883.HK)が2.51%高、中国石油天然気(00857.HK)が2.26%高となり、上昇率1~2位に並んだ。中国海洋石油をめぐっては、オーストラリアの同業に比べ株価がアンダーパフォームしているとアナリストが指摘しており、これも材料視された。

 吉利汽車(00175.HK)は上昇率3位の1.65%高。6月の販売台数が前年同月比で45%増と発表し、アナリストからポジティブな評価が相次ぎ、これが追い風となった。上昇率4位は銀河娯楽(00027.HK)の1.48%高。銀河娯楽の株価が同業に比べアンダーパフォームとアナリストが指摘し、これを好感した。また、マカオのカジノ収益の伸び率が、8月は大きくなる可能性が高いと指摘するアナリストレポートも発表され、買い戻す動きが広がった。

 一方、昨日の上昇率3位だった万洲国際(00288.HK)が反落し、本日は下落率2位の2.81%安。米国の豚肉価格が弱含んでいることを背景に、アナリストが目標株価を引き下げたことを嫌気した。テンセント(00700.HK)は下落率3位の2.32%安。業績の下振れを予測するアナリストが目標株価を引き下げ、これが嫌気された。(中国部・千原)
 
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