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【6月27日の香港市場】

2018.06.27 17:55

 主要指数はいずれも下落。ハンセン指数は3日続落し、前日比1.81%安の2万8356.26ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は5日続落し、2.15%安の1万879.17ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約3%減少し、概算で1212億9700万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は昨日に続き、そろって売り越し。売越額は上海経由が6億3100万元、深セン経由が1億2700万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が小反発。前日に急落した反動に加え、原油相場の上昇で石油株が買われたことが、追い風となった。本日の香港市場は主要指数が高く寄り付いたものの、米中通商摩擦への警戒感を背景に、朝方で下げに転じた。その後は一本調子で下げ幅を拡大し、本日の安値付近で取引を終了した。中国企業指数の終値は昨年9月29日以来、約9カ月ぶりに1万1000ポイントを下回った。終盤でダウ平均先物が急落したことも、投資家心理を悪化させた。

 ハンセン指数の構成銘柄では、碧桂園控股(02007.HK)が7.41%安となり、3日連続で下落率1位。老朽住宅地の再開発計画をめぐり、国家開発銀行が地方の支店に付与していた融資審査権を本店に戻すという情報が流れ、これが売り材料となった。融資の引き締めにつながり、再開発計画が遅れるとの見方から、不動産開発会社の業績に与える影響が懸念された。同業の華潤置地(01109.HK)は4.56%安、中国海外発展(00688.HK)は3.68%安。不動産会社をめぐっては、人民元安にともなう対外債務負担の増加も懸念されている。 一方、幅広い銘柄が売られるなか、原油相場の上昇を好感し、石油株が堅調。中国海洋石油(00883.HK)が上昇率1位の3.17%高、中国石油天然気(00857.HK)が0.35%高だった。

 そのほかの銘柄では、東江環保(00895.HK)が9.20%安。江西省の子会社の重役が、コンピューター情報システムを破壊した容疑で、地元警察に逮捕されたことを嫌気した。今回の事件を受け、アナリストが投資判断と目標株価を引き下げており、これが売り材料となった。(中国部・千原)
 
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