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【6月27日の中国本土市場】
2018.06.27 17:18
主要指数はそろって下落。上海市場は3日続落し、上海総合指数が前日比1.10％安の2813.17ポイント、B株指数が0.06％安の288.07ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が1.82％安の9168.66ポイントと反落。B株指数は0.47％安の1047.79ポイントだった。両市場の売買代金は前日とほぼ変わらず、概算で3261億元。「滬股通」（香港経由の上海A株投資）の買越額は一気に300万元まで減少。「深股通」（香港経由の深センA株投資）は11億6200万元の売り越しに転じた。
米中通商摩擦をめぐる懸念もある程度和らぎ、前日の米国株市場は主要指数が小幅に反発。これが下支え材料になると、本日の本土株市場は朝方に売り買いが拮抗した。上海総合、深セン成分の両指数は小動きに終始。だが、後場に入ると徐々に下げ幅を広げ、いずれも本日の安値圏で取引を終了。上海総合指数は2800ポイントを割り込む場面もみられた。米国へのけん制の思惑から中国当局の“通貨安誘導”の観測が強まると、対米ドルで人民元が大幅に下落。これが資本流出の警戒感につながり、投資マインドが悪化した。
両市場全体で2200近い銘柄が下落。対米投資規制の強化が警戒され、すでに米国に事業展開している大手メーカーがさえない。GEの米国家電事業を傘下に置く青島ハイアール（600690.SS）が6.88％安に沈んだ。美的集団（000333.SZ）が3.53％安、海信科龍電器'A'（000921.SZ）が3.48％安など、ほかの家電大手も下落。急速な人民元安を受けて航空株の下げがきつく、春秋航空（601021.SS）が5.42％安、中国国際航空'A'（601111.SS）が4.08％安、中国南方航空'A'（600029.SS）が3.64％安。足元の株価下落による運用難が警戒され、平安保険'A'（601318.SS）が2.93％安、太平洋保険'A'（601601.SS）が2.30％安など、保険大手が軟調だった。住宅市場への資金流入が先細るとの観測から、多くの不動産株が続落。万科企業'A'（000002.SZ）が5.16％安、保利房地産（600048.SS）が4.48％安、金地グループ（600383.SS）が2.32％安に沈んだ。
一方で約1050の銘柄が上昇。国産品への代替が進むとの思惑から、地場系IT株が引き続き買い戻され、中国ソフト（600536.SS）が連日のストップ高。衛士通（002268.SZ）が2.89％高、浪潮ソフト（600756.SS）が1.79％高だった。人民元安による輸出競争力の拡大を織り込み、紅豆実業（600400.SS）がストップ高、華孚時尚（002042.SZ）が1.92％高など、アパレル株に買いが入った。
なお、B株市場は昨日に続いて上海B株で値上がり、深センB株で値下がり銘柄の方がそれぞれ多かった。上海B株では大型石炭株の内モンゴル伊泰石炭'B'（900948.SS）が0.60％安と振るわず、指数の足を引っ張った。（中国部・畦田）
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