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【5月29日の香港市場】

2018.05.29 18:05

 主要指数は反落。ハンセン指数は前日比0.99%安の3万484.58ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.28%安の1万1959.08ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約4%増加し、875億5400万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が本日も売り越しとなり、売越額は5億2100万元。深セン経由も2億7800万元の売り越しに転じた(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 主要指数は低く寄り付き、徐々に下げ幅を拡大。後場の終盤でさらに売られ、本日の安値付近で取引を終了した。中国企業指数は3週ぶりに終値が1万2000ポイントを割り込んだ。イタリア政局の混乱で、イタリア国債が急落。そのほかの南欧国債やユーロも売られ、世界的にリスク回避の動きが強まった。本土マネーは香港株投資から引き揚げる動きを示し、「港股通」はいずれも売り越し。海外投資家の動きが鈍いなかで、本土マネーの売りが活発となり、「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約16%に上った。

 ハンセン指数の構成銘柄は幅広く売られた。本土マネーによる売買が活発だった碧桂園控股(02007.HK)が、下落率1位の2.76%安。同じく本土系不動産株の中国海外発展(00688.HK)も売られ、1.50%安だった。原油相場の下落を嫌気し、中国海洋石油(00883.HK)が下落率4位の1.69%安だった。

 こうしたなか、中国旺旺(00151.HK)が上昇率1位の4.70%高。来月5日に発表する予定の2018年3月本決算について、アナリストが売上回復を予想し、目標株価を引き上げたことが材料視された。株価の出遅れ感が鮮明であることも、アナリストは指摘している。スマホ部品の関連株は昨日に続いて堅調で、瑞声科技(02018.HK)が上昇率3位の2.65%高、舜宇光学科技(02382.HK)が0.25%高だった。また、神華能源(01088.HK)が1.25%高。政府が石炭の値下げを求めていることを材料に、このところ株価が下落していたが、アナリストがポジティブな評価を継続し、これを好感したもようだ。石炭価格は7-9月期にも回復に向かうと、このアナリストは予測している。(中国部・千原)
 
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