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【5月23日の香港市場】
2018.05.23 17:49
祝日明けの主要指数は大幅に下落。ハンセン指数は3営業日ぶりに下落し、前営業日比1.82％安の3万665.64ポイントだった。中国企業指数（旧H株指数）は2.09％安の1万2090.79ポイントと続落。メインボードの売買代金は前営業日比で約2割増加し、概算で1154億4500万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）は上海経由が4億8200万元の売り越しに転じ、深セン経由の買越額は1600万元に縮小した（注文ベース：買注文と売約定の差）。
米国政府がイランへの経済制裁を発表し、米朝首脳会談の中止・延期の可能性を示唆すると、地政学リスクが意識され、前日の米国株市場は主要指数が下落した。外部環境の悪化により仏誕節明けの香港株市場は寄り付きから売りが先行すると、主要指数は徐々に下げ幅を広げ、最終的に大幅安で取引を終了。ハンセン指数は3営業日ぶりに3万1000ポイントを割り込んだ。米中通商問題をめぐり、トランプ米大統領が先ごろ両国間でまとまった暫定合意に不満を示したほか、中興通訊（00763.HK）への制裁緩和に合意したとの報道内容も否定。これにより米中摩擦の懸念が再燃し、祝日明けの売りを加速した。
石油輸出国機構（OPEC）の減産緩和の可能性が浮上。中国石油化工（00386.HK）が6.09％安、中国海洋石油（00883.HK）が6.06％安、中国石油天然気（00857.HK）が4.50％安と、三大石油株がハンセン指数構成銘柄の下落率上位に並んだ。石炭出荷価格の引き下げを中国政府が求めたと伝わり、石炭大手が大幅安。最大手の神華能源（01088.HK）が構成銘柄の下落率1位となる6.35％安に沈んだほか、ヤン州煤業（01171.HK）が9.32％安、中煤能源（01898.HK）が6.61％安。米中関係の不透明感が再び高まり、耐世特汽車系統（01316.HK）が6.31％安、福耀ガラス（03606.HK）が3.44％安、万洲国際（00288.HK）が1.47％安など、米国の拠点を持つ企業が調整した。
一方で燃料炭価格の下落を織り込み、発電セクターが逆行高。華潤電力控股（00836.HK）が1.53％高で、ハンセン指数で数少ない上昇銘柄となった。華電国際電力（01071.HK）が5.57％高、華能国際電力（00902.HK）が5.45％高。不透明な国際情勢が金相場の先高感を強め、壇金砿業（00621.HK）が7.27％高、招金砿業（01818.HK）が1.28％高など金鉱株の一角がしっかり。
個別ではBMWとの合弁事業を展開するブリリアンスチャイナ（01114.HK）が5.49％高。中国政府が発表した自動車・部品の輸入関税引き下げをめぐり、同社への追い風になる可能性が高いとアナリストが評価し、思惑買いが広がった。（中国部・畦田）
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