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【5月23日の中国本土市場】

2018.05.23 17:07

 主要指数はいずれも下落。上海市場は上海総合指数が4日ぶりに反落し、前日比1.41%安の3168.96ポイント。B株指数は続落し、0.83%安の318.56ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が4日ぶりに反落し、1.25%安の1万631.12ポイント。B株指数は続落し、0.52%安の1101.50ポイントだった。両市場の売買代金は昨日に比べ約5%増加し、概算で4608億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は8億6000万元の買い越し。「深股通」(香港経由の深センA株投資)の買越額は15億400万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米朝首脳会談が延期となる可能性をトランプ大統領が示唆し、先行き不透明感が広がった。5月上旬に遼寧省大連市で開かれた中朝首脳会談が、米朝首脳会談への流れを変えたと、トランプ大統領は中国への不満を漏らしており、米中通商問題をめぐる警戒感も強まった。先ごろの米中交渉の結果にも満足していないという。

 米中関係悪化への懸念を背景に、上海総合指数は低く寄り付き、一本調子で下げ幅を広げる展開。本日の安値で取引を終了し、終値は3日ぶりに3200ポイントを割り込んだ。上海市場と深セン市場のいずれも全体の7割あまりの銘柄が下落。上海市場の大型株50銘柄で構成される上証50指数は1.62%安となり、下落率は上海総合指数よりも大きかった。深セン市場の中小型株も売られ、中小企業板指数が1.10%安、創業板指数が1.60%安だった。

 上海市場の主力セクターは、時価総額の大きな銀行株、二大石油株、保険株が軒並み下落。特に二大石油株をめぐっては、石油輸出国機構(OPEC)が減産を緩めることを検討しているという報道が流れ、これを嫌気。中国石油天然気'A'(601857.SS)が3.62%安、中国石油化工'A'(600028.SS)が3.57%安だった。

 石炭のスポット価格を6月10日までに大幅に引き下げると同時に、長期契約の供給量も増やすよう国家発展改革委員会が求めていると、外電が報道。これを受けて石炭株が大幅安となり、ヤン州煤業'A'(600188.SS)が9.94%安、神華能源'A'(601088.SS)が6.99%安だった。一方で火力発電コスト減少への期待から、華能国際電力'A'(600011.SS)が7.32%高、華電国際電力'A'(600027.SS)が4.85%高だった。

 大規模な投資誘致活動が行われる海南省の関連銘柄が大幅高。海南天然ゴム(601118.SS)がストップ高だった。深セン市場でも羅牛山(000735.SZ)が8.92%高だった。上海B株市場は全体の7割の銘柄が下落。深センB株市場の下落銘柄は全体の6割だった。(中国部・千原)
 
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