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【5月16日の香港市場】
2018.05.16 17:48
主要指数は小幅に続落。ハンセン指数は前日比0.13％安の3万1110.20ポイント、中国企業指数（旧H株指数）が0.005％安の1万2440.12ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約5％減少し、概算で1005億2000万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）は上海経由が買い越しに転じ、買越額は6億7300万元だった。深セン経由は買越額が13億5400万元に増加した（注文ベース：買注文と売約定の差）。
前日の米国株市場はダウ平均が9営業日ぶりに下落。中東情勢の緊迫化と朝鮮半島情勢の不透明感を含む地政学リスクに加え、米長期金利の上昇が嫌気された。外部環境の悪化が影響し、本日の香港株市場でも主要指数は安く寄り付くと、朝方に下げ幅を拡大。ハンセン指数は節目の3万1000ポイントを割り込んだ。もっとも、その後は足下の堅調な中国経済などを織り込むかたちで買いも入り、主要指数は下げ幅を縮めて前引け。後場はもみ合い、最終的に小幅安で引けた。ハンセン指数は終値で3万1000ポイントを維持。
米長期金利の上昇を受け、香港地場系の不動産株が下落。九龍倉置業地産（01997.HK）が3.40％安でハンセン指数構成銘柄の下落率1位になったほか、太古A（00019.HK）が0.99％安、恒隆地産（00101.HK）が0.83％安。地場系の銀行株も資金流出懸念から振るわず、東亜銀行（00023.HK）が同2位の2.18％安、恒生銀行（00011.HK）が1.39％安だった。アナリストが5月のマカオのカジノ収益見通しを引き下げたことで、サンズチャイナ（01928.HK）が同3位の1.80％安、銀河娯楽（00027.HK）が1.61％安。
米ドル高による金相場の先安感を背景に金鉱株が軟調に推移し、中国黄金国際（02099.HK）が5.83％安、紫金砿業（02899.HK）が0.55％安。自動車株が概ね低迷し、吉利汽車（00175.HK）との資本提携の観測を否定した北京汽車（01958.HK）は再編観測の後退により1.28％安に沈んだ。BYD（01211.HK）は4月の自動車販売台数が前月比で減少したことを受け、1.37％安。
スマホ部品大手の瑞声科技（02018.HK）が買い戻され、2.45％高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。同業の舜宇光学科技（02382.HK）も同4位の1.80％高となった。また、堅調な内需を背景に食品セクターが上昇。食肉最大手の万洲国際（00288.HK）は米中関係改善の期待感も支えに、同2位の2.44％高で取引を終えた。5月にかかわらず35度以上の猛暑日が各地で発生したことを受け、ビール最大手の華潤ビール（00291.HK）が4.64％高と物色された。（中国部・畦田）
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