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【5月16日の中国本土市場】
2018.05.16 17:03
主要指数は深センB株を除き下落した。上海市場は上海総合指数が3営業日ぶりに反落し、前日比0.70％安の3169.56ポイント。B株指数は小幅に4日続落し、0.19％安の320.31ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が0.43％安の1万701.32ポイントと、3日ぶりに調整。それでも深センB株指数は小幅に5日続伸し、0.03％高の1106.95ポイントだった。両市場の売買代金は前日比で約6％増加し、概算で4019億元。「滬股通」（香港経由の上海A株投資）の買越額は2億4200万元、「深股通」（香港経由の深センA株投資）は9億6600万元にそれぞれ縮小した（注文ベース：買注文と売約定の差）。
本土市場は約2260の銘柄が値下がりした。上海総合指数は大引けまでマイナス圏で低迷。深セン成分指数は前日終値を挟んだもみ合いを経て小幅に反落した。長期金利の上昇と中東情勢の緊迫化、朝鮮半島情勢の不透明感により前日の米国株市場が調整するなど、外部環境の悪化が投資マインドを悪くした。劉鶴・副首相が率いる中国政府代表団がワシントンに到着し、米中両政府間の通商交渉を見極めたいとの心理も神経質な地合いにつながった。一方で中国の好調な内需を織り込む買いが本日もみられ、両市場全体で約1040の銘柄が上昇した。
米国の利上げ観測を受け、中国の追随利上げや金融引き締めなどの警戒感から金融・不動産株がさえない。資金流動性の低下が織り込まれ、平安銀行（000001.SZ）が1.97％安、招商銀行'A'（600036.SS）が1.93％安、中国建設銀行'A'（601939.SS）が1.67％安など、銀行株が指数の足を引っ張った。保利房地産（600048.SS）が2.22％安、万科企業'A'（000002.SZ）が1.87％安、金地グループ（600383.SS）が1.23％安など、住宅金利の上昇傾向が重しになり大手デベロッパーが安い。また、鉄鋼株が続落し、宝山鋼鉄（600019.SS）が1.33％安、鞍鋼'A'（000898.SZ）が1.10％安。地政学リスクと燃油高への懸念から、中国南方航空'A'（600029.SS）が1.67％安、中国国際航空'A'（601111.SS）が0.99％安など、航空株もさえない。
対照的に食品・医薬を含む内需株が引き続き堅調。国内各地で高温の気候が続くなかで、燕京ヒ酒（000729.SZ）が8.80％高、珠江ヒ酒（002461.SZ）が4.59％高など、ビール大手が上昇した。海翔薬業（002099.SZ）がストップ高、歩長製薬（603858.SS）が8.77％高など、医薬株が物色された。
B株市場もA株に連れ安して値上がり銘柄は約3割半にとどまった。もっとも、深センB株では海南省のリゾート開発会社である大東海観光（200613.SZ）が上昇率1位の4.71％高と物色され、指数の小幅続伸に貢献した。（中国部・畦田）
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