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【5月14日の香港市場】

2018.05.14 17:53

 主要指数は6営業日続伸。ハンセン指数は前営業日比1.34%高の3万1541.08ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.61%高の1万2544.55ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末比で約7%増加し、概算で1066億9800万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が引き続き売りが多く、売越額は10億4200万元に増加。深セン経由は買越額が7億3000万元に増加した(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 先週末の米国株市場は利上げ加速懸念の後退などを背景に、ダウ平均は小幅に上昇した。概ね安定した外部環境を受け、週明けの香港株市場は先週の流れを引き継ぎ、高くスタート。中興通訊(00763.HK)への制裁緩和をトランプ大統領が示唆したことで、米中通商摩擦をめぐる警戒感が和らぎ、買いが続いた。中国の4月の金融統計なども材料視され、主要指数は高値圏で推移。ハンセン指数は3万1000ポイント台半ば、中国企業指数は1万2000ポイント台半ばでそれぞれ取引を終えた。

 米中摩擦懸念の後退に加え、アップル社が9月に新製品を発表するとの観測から、ハイテク関連株が続伸した。スマホ用カメラ部品大手の舜宇光学科技(02382.HK)は足下の好調な出荷状況も織り込まれ、7.87%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。受託製造大手の富智康集団(02038.HK)は親会社グループ会社のA株上場申請の通過を材料に19.04%高と急騰した。

 また、中国の金融統計が市場予想を上回ったことから、本土系の金融・不動産株が上昇。新規融資額の増加を受けて中国農業銀行(01288.HK)が2.47%高、中国工商銀行(01398.HK)が2.04%高、中国民生銀行(01988.HK)が1.89%高など、銀行大手が物色された。住宅ローンやデベロッパー向け融資の増加が期待され、華潤置地(01109.HK)が4.30%高、雅居楽集団(03383.HK)が3.80%高、万科企業(02202.HK)が2.72%高など、不動産大手もしっかり。また、米国の漸進的な利上げ観測が好感され、香港系の不動産株も堅調。新世界発展(00017.HK)が3.44%高、九龍倉置業地産(01997.HK)が3.39%高、信和置業(00083.HK)が3.02%高だった。

 一方で同じスマホ関連株でも、小型音響部品大手の瑞声科技(02018.HK)はハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる4.84%安に沈んだ。1‐3月期の粗利益が小幅増にとどまったことが嫌気された。環境保護・再エネ関連の銘柄が概ね振るわず、中国電力清潔能源(00735.HK)が1.96%安、天津創業環保(01065.HK)が0.23%安。また、電子書籍最大手の閲文集団(00772.HK)は外資系証券会社による目標株価引き下げを受け、1.49%安に沈んだ。(中国部・畦田)
 
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