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【4月9日の香港市場】

2018.04.09 18:02

 主要指数はそろって続伸。ハンセン指数は前営業日比1.28%高の3万229.58ポイント、中国企業指数(旧H株指数)が0.88%高の1万2073.00ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約17%増加し、概算で1152億2200万HKドル。久しぶりに再開した「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が10億200万元の売り越しだったものの、深セン経由は10億1000万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)

 通商法301条に基づく対中制裁措置を1000億米ドル上積みする方針をトランプ大統領が示したことを受け、先週末のニューヨーク市場はダウ平均が急落。もっとも、その後は貿易摩擦の懸念を和らげる要人発言がみられたほか、両国の関税適用をめぐる応酬は交渉を優位に進めるための“ポーズ”に過ぎないとの見方も広がり、週明けの香港株市場は主要指数が小高く寄り付いた。先週までの調整の反動から、ハンセン、中国企業の両指数は前場で上げ幅を拡大。後場でやや上げ幅を縮めたが、ハンセン指数は3万ポイント、中国企業指数は1万2000ポイントという節目の水準を回復して取引を終えた。

 業績好調の大型ハイテク株に押し目買いが目立った。17.12期で大幅増益・増配となった舜宇光学科技(02382.HK)に投資マネーが流入し、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となる5.87%高。大型IT銘柄のテンセント(00700.HK)が1.03%高と堅調で、指数の上昇に貢献。積極的な海外投資や出資企業の上場観測などが材料視された。5G(第五世代移動通信)のテーマ株である中興通訊(00763.HK)は急反発し、5.96%高。

 さらに自動車株の一角に押し目買いが入り、吉利汽車(00175.HK)は1-3月期の販売台数が前年同期を4割上回ったことを受けて5.15%高。ハンセン指数構成銘柄の上昇率2位になった。3月の自動車販売台数が6割以上の増加したBYD(01211.HK)も3.15%高としっかり。風力発電大手の龍源電力(00916.HK)は1-3月の発電量の増加が好感されて7.29%高。これが手がかりとなり、大唐新能源(01798.HK)が14.40%高、新疆金風科技(02208.HK)が7.54%高、華電福新能源(00816.HK)が6.01%高など、再エネ関連の銘柄も物色された。

 一方で米中貿易摩擦を警戒する売りも一部で続き、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(00323.HK)が3.03%安、自動車ガラスの福耀ガラス(03606.HK)が2.88%安、テレビ大手のTCL多媒体(01070.HK)が1.92%安。米国の追加関税への対抗措置として中国当局が通貨切り下げを検討中と伝わり、人民元安への懸念から航空株が下落。中国南方航空(01055.HK)が1.37%安に沈んだ。(中国部・畦田)
 
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