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【3月9日の香港市場】

2018.03.09 17:53

 主要指数はそろって続伸。ハンセン指数は前日比1.11%高の3万996.21ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は0.78%高の1万2431.20ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べわずかに減少し、概算で999億8900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)はいずれも買い越しとなり、買越額は上海経由が6億7600万元、深セン経由が16億2600万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が反発。トランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムに追加関税を命じる文書に署名したが、カナダとメキシコに対しては当面猶予する態度を示したことで、貿易摩擦拡大への懸念がやや後退。市場に安心感が広がった。ナスダック総合株価指数は5日続伸した。また、今朝はトランプ大統領が5月にも北朝鮮との首脳会談に応じると発表し、北朝鮮をめぐる地政学リスクも後退した。こうした外部環境を背景に、香港の主要指数は高く寄り付き、堅調な値動きに終始。ただ、商いはやや閑散となり、メインボードの売買代金は12日ぶりに1000億HKドルの大台を下回った。「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率も、約14%に低下した。

 ハンセン指数の構成銘柄では、スマートフォン部品メーカーの2銘柄が大幅高。舜宇光学科技(02382.HK)が7.47%高、瑞声科技(02018.HK)が5.63%高となり、上昇率1~2位に並んだ。上昇率3位は吉利汽車(00175.HK)の4.65%高。先ごろ発表した今年1~2月の新車販売台数が、前年同期比で38.4%増だったことが材料視された。SUV(スポーツ多目的車)市場の競争が激しいことから、値下げに踏み切るとの見方があったものの、足元の販売が好調なことから、見直し買いが入った。

 17年12月本決算が64.12%増益だった香港鉄路(00066.HK)は上昇率4位の4.14%高。中核利益が大方の予想を上回ったことを好感した。碧桂園控股(02007.HK)は2.19%高。昨年の住宅販売が好調だったことからアナリストが業績予想と目標株価を引き上げ、これが材料視された。

 そのほかの銘柄では、華潤ビール(00291.HK)が9.88%高。ハイネケンの中国事業の買収をめぐり交渉中と外電が報じ、これが買い材料となった。(中国部・千原)
 
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