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【3月7日の香港市場】

2018.03.07 17:52

 主要指数はそろって反落。ハンセン指数は前日比1.02%安の3万196.92ポイント、中国企業指数(旧H株指数)は1.06%安の1万2180.29ポイントだった。メインボードの売買代金は昨日に比べ約3%減少し、概算で1132億5900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)はいずれも買い越しとなり、買越額は上海経由が6億2500万元、深セン経由が5億4800万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が小幅に続伸。北朝鮮が米国と対話する姿勢を表明したことで、地政学リスクが後退し、投資家心理がやや改善した。もっとも、米トランプ大統領の保護主義的な通商政策への警戒感が燻り、上値が重かった。その後、米政権内の国際協調派だった国家経済会議(NEC)のコーン委員長が辞任を表明。これにより米国第一主義が加速することへの懸念が強まり、ダウ平均先物が急落。貿易戦争への警戒感が再燃した。

 こうした米国情勢を背景に、香港市場の主要指数は低く寄り付いた。前場の上海市場が堅調だったことから、香港の主要指数も前場で上げに転じたが、米国の保護主義に対する懸念が強く、下げに転じて前場を終了。後場は一段安となり、安値圏で取引を終了した。

 ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の神華能源(01088.HK)が下落率1位の3.91%安。鉄鋼や石炭のメーカーを再編統合し、中核的な企業グループを形成する方針を国家発展改革委員会の幹部が明らかにし、これが嫌気された。そのほかの石炭会社や鉄鋼メーカーの株式も下落した。昨日の上昇率2位だった蒙牛乳業(02319.HK)は利益確定売りに押され、本日は下落率2位の2.71%安。昨日堅調だったマカオのカジノ株や石油株も反落し、銀河娯楽(00027.HK)が2.43%安、中国海洋石油(00883.HK)が2.13%安だった。

 本土系保険株も売られ、平安保険(02318.HK)が2.09%安、中国人寿保険(02628.HK)が1.72%安。保険会社の筆頭株主について、持ち株比率の上限が現在の51%から3分の1へ引き下げられる見込みと外電が報道し、これが売り材料視された。(中国部・千原)
 
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