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【3月2日の香港市場】

2018.03.02 17:45

 主要指数はそろって下落。ハンセン指数は前日比1.48%安の3万583.45ポイント、H株指数は1.81%安の1万2203.91ポイントと、いずれも反落した。レッドチップ指数は4日続落し、1.17%安の4455.64ポイント。メインボードの売買代金は昨日に比べ約10%増加し、概算で1260億3600万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が3億5200万元、深セン経由が9億5200万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 米国のトランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課す輸入制限措置を来週にも発動する方針を表明。米中の貿易戦争に発展することへの警戒感が広がった。ニューヨーク市場ではダウ平均が大幅に3日続落し、下げ幅は420米ドルに達した。米国株の大幅安を嫌気し、本日の香港市場は主要指数が低く寄り付き、その後も軟調に推移。ハンセン指数は再び3万1000ポイントを割り込んだ。

 こうしたなか、米国の利上げが進むとの見方から、香港ドルを売って金利の高い米ドルを買う動きが加速し、香港ドルの対米ドル相場は2007年8月以降で最低の水準となった。香港からのマネー流出が警戒され、香港市場の逆風となった。上海市場が軟調だったことで、香港市場でも本土系の銘柄が大きく下げた。本土マネーの動きは低調となり、「港股通」の売買代金がメインボード全体に占める比率は約10%に低下した。

 ハンセン指数の構成銘柄は幅広く売られた。時価総額の大きな本土系金融株の下げがきつく、銀行株では中国建設銀行(00939.HK)が下落率1位の2.67%安、中国工商銀行(01398.HK)が2.05%安。保険株では平安保険(02318.HK)が2.36%安、中国人寿保険(02628.HK)が1.50%安だった。昨日の上昇率2位だったテンセント(00700.HK)は反落し、本日は下落率4位の2.46%安。大型株なだけに、ハンセン指数の重荷となった。三大石油株は続落した。

 一方、リスク回避の動きから、ディフェンシブな公益株の一角が逆行高。電能実業(00006.HK)が上昇率1位の1.78%高、華潤電力控股(00836.HK)が同2位の0.44%高だった。(中国部・千原)
 
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