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【11月28日の中国本土市場】

2017.11.28 17:14

 主要指数はいずれも反発した。上海市場は上海総合指数が前日比0.34%高の3333.65ポイント、B株指数が0.95%高の340.54ポイントだった。深セン市場は5営業日ぶりに上昇し、深セン成分指数が1.25%高の1万1091.13ポイント、B株指数が0.53%高の1142.37ポイント。両市場の売買代金は前日比で約14%減少し、概算で3714億元にとどまった。なお、「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は21億100万元の買い越しに転じ、「深股通」(香港経由の深センA株投資)も前日の売り越しから、本日は13億7000万元の買い越しとなった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 前日までの弱い地合いを引き継ぎ、上海総合指数は引き続き軟調に推移。後場の始めで本日の安値を付け、下値の3300ポイント割れ寸前まで後退した。引き締めと規制強化を柱とする当局の金融政策への警戒感や市中金利の先高感が燻り続けた。もっとも、その後は一転して切り返すと、もみ合いながら小幅高で取引を終了。深セン成分指数は後場で上げ幅を広げ、再び1万1000ポイントを回復した。足元の調整で値ごろ感が出てきたほか、大口の株式売却を仕掛ける機関投資家のけん制を目的に当局が窓口指導を実施しているとの消息筋情報も手がかりになった。

 両市場全体では最終的に2900以上の銘柄が上昇。「ネット+先端製造業」に向けた指導意見を国務院が出したことで、足元調整していたハイテク関連銘柄に押し目買いが入った。紫光国芯(002049.SZ)や士蘭微電子(600460.SS)、上海貝嶺(600171.SS)がストップ高になるなど、半導体関連株が急反発。科大訊飛(002230.SZ)が8.85%高、紫光(000938.SZ)が5.39%高など、人工知能(AI)やクラウドなど次世代IT技術のテーマ株が動意付いた。

 また、安徽海螺水泥'A'(600585.SS)が8.73%高、馬鞍山鋼鉄'A'(600808.SS)が6.25%高、神火煤電(000933.SZ)が4.37%高、洛陽欒川'A'(603993.SS)が4.27%高、神華能源'A'(601088.SS)が1.08%高など、石炭・鉄鋼・非鉄・建材セクターが概ね反発。中国政府が前日発表した10月分の工業企業の利益統計では、これらのセクターの業績回復が裏付けられた。PPP(官民パートナーシップ)に関する第4弾のモデルプロジェクトが年内にも明らかになる見通しとなったことも支援材料になった。

 一方で引き締め政策への警戒感から、金融株の一角が続落した。中国民生銀行'A'(600016.SS)が2.96%安、太平洋保険'A'(601601.SS)が1.71%安、招商証券'A'(600999.SS)が1.53%安。前日の国際原油相場の下落を受け、中国石油化工'A'(600028.SS)が2.58%安など、石油株もさえない。

 B株市場は幅広い銘柄が反発。上海B株では内モンゴル伊泰石炭'B'(900948.SS)が2.04%高で、指数の上昇に寄与した。(中国部・畦田)
 
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