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【11月16日の中国本土市場】
2017.11.16 17:16
主要指数は上海市場が3日続落し、上海総合指数は前日比0.09％安の3399.25ポイント、B株指数は0.10％安の349.61ポイント。深セン市場は深セン成分指数が3日ぶりに反発し、0.66％高の1万1537.95ポイント。もっとも、B株指数は0.14％安の1215.47ポイントと、3日続落した。両市場の売買代金は前日比で約19％減少し、概算で4908億元。なお、「滬股通」（香港経由の上海A株投資）の売越額は大きく縮小し、わずか400万元だった。「深股通」（香港経由の深センA株投資）は買い越しに転じ、買越額は6億1500万元だった（注文ベース：買注文と売約定の差）。
本土市場は約2000の銘柄が値下がりした。上海総合指数は概ねマイナス圏での小動きに終始し、最終的に終値ベースで節目の3400ポイントをわずかに割り込んだ。一方で深セン上場の銘柄には押し目買いも目立ち、深セン成分指数は後場で上げ幅を広げて取引を終了。前日の欧米の株式市場や国際原油相場が大きく調整するなど、外部環境の悪化が嫌気された。環渤海動力炭価格指数（BSPI）の続落など国内の商品相場も低迷し、国内景気の先行き不透明感も投資マインドを悪くした。
上海銀行（601229.SS）は大量の非流通株の売買解禁が嫌気され、上場来初のストップ安に沈んだ。杭州銀行（600926.SS）が4.64％安、貴陽銀行（601997.SS）が2.34％安、浦東発展銀行（600000.SS）が1.66％安など、同業の地方銀大手が連れ安した。鋼材価格の先安感を背景に鉄鋼大手が振るわず、最大手の宝山鋼鉄（600019.SS）が1.37％安、河鋼（000709.SZ）が1.20％安、鞍鋼'A'（000898.SZ）が0.75％安。足元の石炭価格の下落が重しになり、平煤（601666.SS）が2.63％安、中煤能源'A'（601898.SS）が1.71％安など、石炭大手もさえない。また、政府がPPP（官民パートナーシップ）の規制強化の観測が高まり、建設大手が低迷。中国交通建設'A'（601800.SS）が2.46％安、中国冶金科工'A'（601618.SS）が2.17％安、中国電建（601669.SS）が1.50％安だった。
他方、本日は長期金利の上昇圧力がやや弱まり、これが地合い全体を下支え。さらに中国政府が5G（第5世代移動通信）規格の周波数帯を決めたほか、AI（人工知能）をめぐる国家のイノベーション計画も明らかとなり、ハイテク関連株が堅調。IT関連株が比較的多い深セン市場の地合いを支えた。科大訊飛（002230.SZ）が6.95％高、中興通訊'A'（000063.SZ）が5.21％高、巨人網絡（002558.SZ）が3.40％高。白酒大手が物色され、大型値嵩株の茅台酒（600519.SS）は上場来高値を更新。4.50％の大幅高で、時価総額は9000億元を突破した。
なお、B株市場は値上がり・値下がり数がほぼ拮抗。両指数はもみ合いながらも小幅安で引けた。（中国部・畦田）
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