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【11月15日の中国本土市場】

2017.11.15 17:09

 主要指数はいずれも続落した。上海市場は上海総合指数が前日比0.78%安の3402.52ポイント、B株指数が0.79%安の350.00ポイント。深セン市場は深セン成分指数が1.04%安の1万1462.11ポイント、B株指数が0.79%安の1217.18ポイントだった。両市場の売買代金(速報値)は前日比で約12%減少し、概算で5244億元。なお、「滬股通」(香港経由の上海A株投資)の売越額は一気に11億5700万元に拡大。「深股通」(香港経由の深センA株投資)も売り越しに転じ、売越額は7億8800万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 本土市場は2200を超える銘柄が値下がりした。上海総合、深セン成分の両指数は徐々に下げ幅を広げ、後場の初めで本日の安値を付けた。その後も振るわず、続落して大引け。上海総合指数は一時、節目の3400ポイントを割り込む場面もみられた。引き続き中国金融市場で市中金利の上昇圧力が強く、投資家心理を悪くした。前日に10年物国債の利回りが一時的ながらも4%まで上昇したことで、住宅市況の先行き不透明感も燻る状況。国内の商品先物相場の調整や、前日の米国株の続落なども重しになった。一方、押し目でテーマ株を拾う動きもみられ、指数の大幅な下落は免れた。

 電気自動車(EV)の関連銘柄が利益確定売りに押され、リチウム生産のコウ鋒リ業(002460.SZ)が6.56%安、天斉リ業(002466.SZ)が6.54%安。EV大手のBYD'A'(002594.SZ)は米国EV車を代表するテスラ社の先行き不透明感なども嫌気され、5.94%安。また、金属価格の調整を受けて非鉄セクターが売られ、北方稀土(600111.SS)が5.49%安、洛陽欒川'A'(603993.SS)が5.32%安、オルドスリソーシズ'A'(600295.SS)が3.50%安だった。資金流動性の低下と長短金利の上昇を受け、金融セクターが概ね軟調。特に先週まで堅調だった保険大手がさえず、中国人寿保険'A'(601628.SS)が3.83%安、新華人寿保険'A'(601336.SS)が2.86%安に沈んだ。足元の金利上昇に加え、個人の住宅ローン残高が減少に転じたことが伝わり、不動産株の一角が低迷。光明房地産(600708.SS)が2.76%安、格力地産(600185.SS)が1.34%安、万科企業'A'(000002.SZ)が0.21%安。

 一方、通信技術に関するフォーラムで政府高官が5G(第5世代移動通信)分野への投資強化の方針をあらためて強調。5G関連株が買われ、東方通信'A'(600776.SS)と凡谷電子(002194.SZ)がストップ高、中国聯合網絡通信(600050.SS)が2.03%高。米系大手投資銀行の目標株価引き上げを追い風に、老舗白酒メーカーの茅台酒(600519.SS)が1.37%高と反発。安徽古井貢酒'A'(000596.SZ)が1.20%高など、ほかの白酒メーカーも連れ高した。

 なお、B株市場はA株に連れ安し、幅広い銘柄が値下がりした。(中国部・畦田)
 
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