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【11月6日の中国本土市場】

2017.11.06 17:05

 主要指数はいずれも上昇。上海市場はそろって3日ぶりに反発し、上海総合指数が前日比0.48%高の3388.17ポイント、B株指数が0.39%高の346.33ポイントだった。深セン市場は深セン成分指数が4日ぶりに反発し、1.41%高の1万1373.73ポイント。B株指数は3日ぶりに反発し、1.42%高の1228.36ポイントだった。両市場の売買代金は前日に比べ約1%減少し、概算で4650億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は2300万元の売り越し。「深股通」(香港経由の深センA株投資)は6億5600万元の買い越しだった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 上海総合指数は小安く寄り付き、下げ幅を拡大した。前場の中盤で本日の安値を付けると、その後は買い戻す動きが拡大。後場の序盤で上げに転じ、その後も上げ幅を広げ、本日の高値付近で引けた。上海市場は全体の7割近くの銘柄が上昇。深セン市場の上昇銘柄は全体の7割あまりに上った。

 上海A株市場の主力銘柄では、時価総額の大きな銀行株が総じて軟調。四大国有銀行株では中国建設銀行'A'(601939.SS)が1.13%安、中国農業銀行'A'(601288.SS)が1.07%安、中国工商銀行'A'(601398.SS)が0.81%安、中国銀行'A'(601988.SS)が0.25%安だった。中国の金融業界はリスクが発生しやすい時期にあると、近く退任する見込みの中国人民銀行(中央銀行)の周小川・行長(総裁)が文章で指摘。銀行の不良債権や債券市場の債務不履行の増加に警戒感を示したほか、利益追求のシャドーバンキング業務に力を入れる銀行の姿勢を批判した。これが投資家心理を悪化させたもようだ。

 周総裁の文章を受け、保険株も売られた。太平洋保険'A'(601601.SS)が2.44%安、新華人寿保険'A'(601336.SS)が2.22%安、中国人寿保険'A'(601628.SS)が1.69%安だった。一方、二大石油会社は原油相場の上昇を好感し、そろって上昇。中国石油化工'A'(600028.SS)が0.81%高、中国石油天然気'A'(601857.SS)が0.72%高だった。

 こうしたなか、医薬関連株の上昇が目立った。中国医薬(600056.SS)が9.64%高、海正薬業(600267.SS)が7.46%高、健康元薬業(600380.SS)が7.44%高。家電株や酒造株も堅調だった。

 上海B株市場は全体の5割あまりの銘柄が上昇。深センB株市場の上昇銘柄は全体の6割だった。(中国部・千原)
 
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