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【10月30日の中国本土市場】

2017.10.30 17:27

 主要指数はそろって下落。上海市場は上海総合指数が7営業日ぶりに調整し、前営業日比0.77%安の3390.33ポイントだった。B株指数は続落し、1.23%安の349.01ポイント。深セン市場も続落し、深セン成分指数が1.15%安の1万1312.60ポイント、B株指数は1.22%安の1204.65ポイントだった。両市場の売買代金は先週末に比べ約2割増加し、概算で5625億元。「滬股通」(香港経由の上海A株投資)は12億5600万元の売り越しに転じた。一方で「深股通」(香港経由の深センA株投資)は買い越しが続き、買越額は2億4000万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 週明けの本土市場は利益確定売りが目立ち、2800近い銘柄が値下がり。値上がり数は480に届かなかった。上海総合指数は朝方に節目の3400ポイントを割り込み、下げ幅を広げる展開。その後はやや持ち直したが、3400ポイントは届かず、マイナス圏のまま取引を終えた。足元で指数上昇の原動力となっていた大型値がさ株の茅台酒(600519.SS)だが、本日は過熱感から4.24%安と急反落し、全体の地合いを悪くした。中国共産党大会が先週閉幕し、政策テーマの材料出尽くし感も広がった。さらに今週は中国人民銀行(中央銀行)が過去に実施したリバースレポと中期流動性ファシリティ(MLF)のうち、合計で1兆元以上の償還を迎えることから、流動性低下が懸念され、短期金利の上昇が利益確定売りにつながった。

 足元の業績の伸び悩みが嫌気され、中国銀河証券'A'(601881.SS)が5.51%安、招商証券'A'(600999.SS)が4.87%安、中信証券'A'(600030.SS)が2.18%安など、証券セクターが軟調。テーマ株として物色されていた5G(第5世代移動通信)関連株が利益確定に押され、共進電子(603118.SS)がストップ安、通宇通訊(002792.SZ)が5.54%安、東方通信'A'(600776.SS)が4.05%安。また、電気自動車(EV)の地場系大手であるBYD'A'(002594.SZ)が17年通年の減益見通しを明らかにし、失望感から3.99%安に沈んだ。同じくEV大手の衆泰汽車(000980.SZ)も調整売りに押され、5.17%安。

 一方で不動産大手の万科企業'A'(000002.SZ)が5.38%の逆行高となった。1-9月期のコア利益の増加を評価した大手証券会社がポジティブレポートを発表し、これが好感された。同じく大手の保利房地産(600048.SS)も増益決算を手がかりに、1.22%高。好業績を織り込む買いは保険大手に目立ち、新華人寿保険'A'(601336.SS)が5.47%高、中国人寿保険'A'(601628.SS)が5.08%高、太平洋保険'A'(601601.SS)が1.30%高で、上海総合指数の下げ幅を縮めた。

 なお、B株市場は9割近くの銘柄が下落。上海B株では上海物資貿易(900927.SS)が4.07%安と利益確定売りに押された。(中国部・畦田)
 
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