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【7月31日の香港市場】

2017.07.31 18:12

 主要指数はそろって反発した。ハンセン指数は前営業日比1.27%高の2万7323.99ポイント。H株指数は0.66%高の1万827.84ポイント、レッドチップ指数は0.82%高の4267.33ポイント。メインボードの売買代金は先週末比で約1割増加し、概算で869億1100万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が13億4600万元。深セン経由は4億6200万元だった。

 週明けの香港株市場は堅調な地合いに終始。ハンセン指数は2万7000ポイントの大台に乗せて寄り付くと、その後はジリ高となり、350ポイント近く上昇して年初来高値を更新した。7月は月間で6.05%高を記録。約10年ぶりに月足で7カ月連続上昇となった。複数の米国の経済指標を受けて先週末の米ドル指数が14カ月ぶりの低水準に沈んだことで、本日の人民元レートは対米ドルで大幅に上昇。人民元の先高感の台頭が本土系銘柄への買い意欲を高めた。上場企業の中間決算への期待感、中国の金融引き締め懸念の後退なども支援材料となった。一方で北朝鮮情勢や米中関係の悪化が上値を抑え、H株、レッドチップの両指数の上昇率は1%に届かなかった。

 中間期の好業績見通しを手がかりに、石炭最大手の神華能源(01088.HK)が3.73%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位となった。ヤン州煤業(01171.HK)が4.34%高、中煤能源(01898.HK)が1.84%高と、同業大手も上昇。中国の商品先物市場で鋼材・非鉄価格が大きく上昇したことから、鉄鋼・非鉄セクターが動意付いた。会社更生手続き中の重慶鋼鉄(01053.HK)に思惑買いが膨らみ、13.20%高で大引け。モリブデン大手の洛陽欒川(03993.HK)が10.38%高、馬鞍山鋼鉄(00323.HK)が7.97%高、江西銅業(00358.HK)が4.85%高など、軒並み買われた。中国のコモディティ需要の回復による恩恵を織り込み、海運・港湾セクターがしっかり。スリランカの港湾運営権の取得で正式契約した招商局港口(00144.HK)が3.15%高。海運最大手の中遠海運控股(01919.HK)は引き続き香港海運最大手の買収計画が好感され、5.20%高で取引を終えた。

 このほか、金融世界大手のHSBC(00005.HK)が2.61%高と買われ、ハンセン指数の上昇に貢献。中間決算の純利益が2ケタ増益を記録し、これを好感する買いが目立った。また、中国のネット大手であるテンセント(00700.HK)は英ゲーム会社への出資が伝えられ、2.82%高。

 一方で農機大手の第一トラクター(00038.HK)が急落し、8.37%安。中間決算の大幅減益見通しがネガティブサプライズになった。環境・新エネ・再エネ関連の銘柄が概ねさえず、大唐環境(01272.HK)が4.97%安、華電福新能源(00816.HK)が3.88%安、東江環保(00895.HK)が1.57%安。また、ソフト会社の中国生物資源(08129.HK)が49.29%安と急落。香港証取から上場廃止の警告を受けたことが明らかとなり、パニック売りが膨らんだ。(中国部・畦田)
 
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