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【6月21日の香港市場】
2017.06.21 18:25
主要指数は小幅に続落した。ハンセン指数は前日比0.57％安の2万5694.58ポイント、H株指数は0.71％安の1万393.59ポイント、レッドチップ指数は0.34％安の3989.08ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約15％増加し、概算で765億1600万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）の買越額は、上海経由が6億9600万元、深セン経由が6億4100万元だった。
前日のニューヨークWTI原油先物は供給過剰への警戒感が広がり大幅に続落。これに引きずられ、米国株市場でもダウ平均が反落した。外部環境の悪化を受け、本日の香港株市場は主要指数が小安くスタート。前場の中盤で一時的に上げに転じる場面もみられたが、その後は概ねマイナス圏での小動きに終始した。MSCI新興市場指数にA株が組み入れられるというニュースを受けて上海総合指数が大幅に上昇するとみられたが、実際は上げ渋る展開が続き、投資マインドを悪くした。
原油相場の下落が嫌気され、三大石油株が軟調。中国石油化工（00386.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる2.51％安、中国石油天然気（00857.HK）が1.21％安、中国海洋石油（00883.HK）が0.69％安に沈み、全体の地合いも悪くした。香港の不動産株も低迷し、九龍倉集団（00004.HK）が1.93％安、恒隆地産（00101.HK）が1.92％安、新世界発展（00017.HK）が1.91％安、鴻基地産（00016.HK）が1.27％安で大引け。ハンセン指数の足を引っ張った。
中間期末を控えて本土金融市場の資金流動性の低下が織り込まれ、本土系の銀行・保険株が下落。重慶農村商業銀行（03618.HK）が2.61％安、新華人寿保険（01336.HK）が1.25％安、中国農業銀行（01288.HK）が1.09％安、中国人民財産保険（02328.HK）が0.76％安。また、通信大手の中国電信（00728.HK）は5月の4G加入純増数の前月比減少が嫌気され、1.06％安に沈んだ。
一方、海運・港湾株が上昇した。海運最大手の中遠海運控股（01919.HK）が同業香港大手の東方海外（00316.HK）のコンテナ輸送部門を買収するとの観測が浮上。これを受け、中遠海運控股が4.08％高、東方海外が1.70％高で引けたほか、中遠海運発展（02866.HK）が2.99％高、中遠海運能源運輸（01138.HK）が1.63％高。また、MSCIのA株採用のニュースを手がかりに、証券セクターが物色された。西証国際証券（00812.HK）が13.72％高、中金公司（03908.HK）が2.66％高、国泰君安証券（02611.HK）が1.26％高。個別ではアパレル株の上海拉夏貝爾服飾（06116.HK）が4.41％高と買い進まれた。A株IPO(新規上場)の計画を中国証券監督管理委員会（CSRC）が承認したと伝わり、期待感が広がった。（中国部・畦田）
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