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【6月20日の香港市場】
2017.06.20 17:38
主要指数は小幅ながらも3営業日ぶりに反落した。ハンセン指数は前日比0.31％安の2万5843.04ポイント、H株指数は0.49％安の1万468.48ポイント、レッドチップ指数は0.32％安の4002.80ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約2％増加し、概算で667億5800万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）の買越額は、上海経由が8億5700万元、深セン経由が4億7400万元だった。
トランプ大統領が複数の米ハイテク企業トップと会談するというニュース、ニューヨーク連銀総裁による米国経済の強気見通しなどを手がかりに、前日の米国市場ではダウ平均が再び最高値を更新した。外部環境が一段と改善し、本日の香港市場では主要指数が小高く寄り付いた。もっとも、まもなく下げに転じると、その後は小安くもみ合い、そのまま大引け。中間期末を来週末に控えて中国当局の引き締め政策や金融市場の流動性低下、銀行・企業の資金繰りなどへの警戒感が重しになった。
不動産市場の収益率悪化が銀行の不良債権リスクを高めるとの見通しを、中国農業銀行（01288.HK）の副頭取が明らかにした。また、中国人民銀行（中央銀行）総裁も金融市場の安定化に向け、デレバレッジの重要性を強調。こうした発言が嫌気され、中国工商銀行（01398.HK）が0.95％安、中国郵政儲蓄銀行（01658.HK）が0.88％安、中国農業銀行が0.27％安など、大型銀行株が低迷。住宅市場の先行きが警戒され、本土系不動産株がさえない。最大手の万科企業（02202.HK）が利益確定売りに押されて1.87％安。碧桂園控股（02007.HK）が1.57％安、中国恒大（03333.HK）も0.80％安に沈んだ。前日に概ね堅調だった消費関連株に調整圧力が強まり、食品大手の中国旺旺（00151.HK）がハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる2.80％安。電力セクターが軟調に推移し、華潤電力控股（00836.HK）が同2位の2.76％安で引けた。
一方でマカオのカジノ株がしっかり。複数の投資銀行がカジノ業界の収益見通しを上方修正したことが材料になった。銀河娯楽（00027.HK）が1.56％高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。ラスベガス系のMGMチャイナ（02282.HK）が3.52％高、ウィンマカオ（01128.HK）が1.52％高だった。また、サプライサイド改革の進展を織り込み、鉄鋼・非鉄の大手が総じて買われた。馬鞍山鋼鉄（00323.HK）が3.55％高、中国アルミ（02600.HK）が3.31％高。
個別ではバイオケミカル会社の華熙生物科技（00963.HK）が7.55％高と急騰。実質筆頭株主による非公開化（上場廃止）の計画が明らかとなり、買取・消却価格の付近まで急騰した。（中国部・畦田）
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