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【6月15日の香港市場】

2017.06.15 18:27

 主要指数はそろって下落。ハンセン指数は3日ぶりに反落し、前日比1.20%安の2万5565.34ポイントだった。H株指数は1.60%安の1万346.15ポイント、レッドチップ指数は1.19%安の3974.20ポイントと、いずれも続落。メインボードの売買代金は昨日に比べ約3%減少し、概算で743億1100万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)は上海経由が買い越しに転じたが、買越額は7100万元にとどまった。深セン経由は3億3400万元の買い越しだった。

 米連邦公開市場委員会(FOMC)で大方の予想通り3カ月ぶりの利上げが決まり、ニューヨーク市場では金融株などが買われ、ダウ平均が再び過去最高値を更新。一方、利上げ決定の後にハイテク株が売られ、ナスダック総合株価指数は反落した。米国の利上げを受け、外国為替市場では香港ドルが米ドルに対して下落。運用先を香港ドル建て資産から米ドル建て資産に移す動きが広がり、香港からのマネー流出懸念が強まった。

 こうした情勢を背景に、香港の主要指数は低く寄り付き、朝方の時間帯に下げ幅を拡大。米連邦準備制度理事会(FRB)の声明で、量的金融緩和によって膨らんだバランスシート(保有資産)の正常化(圧縮)を年内にも始めることが明記され、これが嫌気された。バランスシートの圧縮で金融環境が引き締まれば、レバレッジを効かせた投資が縮小し、香港を含む新興市場へ流れていたマネーも減少するとの見方が広がったもようだ。香港の主要指数はその後も軟調に推移し、本日の安値圏で引けた。

 ハンセン指数の構成銘柄は幅広く売られた。なかでも本土系保険株の下げが大きく、中国人寿保険(02628.HK)が下落率1位の3.22%安だったほか、平安保険(02318.HK)が同5位の2.14%安。海外資産の買収で名をはせた安邦保険の呉小暉・董事長が当局に連行され、同社の保険商品の銀行窓口販売も停止されたという情報が流れ、これが嫌気された。保険業界に対する監督管理が強化されるとの見方が広がったもようだ。呉董事長はトウ小平の孫娘の夫であり、こうした人物にも当局による調査の手が及んだことから、インパクトが大きかった。

 吉利汽車(00175.HK)は3.20%安と続落し、2日連続で下落率2位。原油相場の下落を受け、中国石油化工(00386.HK)が2.00%安、崑崙能源(00135.HK)が1.96%安など、エネルギー関連株の下げも大きかった。また、5月末のマネーサプライM2が前年同月末比9.6%増にとどまり、市場予想を下回る1ケタ台に鈍化したことが嫌気され、本土系銀行株も売られた。このほか米国の利上げを受け、新世界発展(00017.HK)が下落率3位の2.26%安など、金利に敏感な香港系の不動産株も大きく下げた。こうしたなか、ディフェンシブな消費関連株や公益株の一角が、逆行高となったり、下げ渋ったりした。(中国部・千原)

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